読者の“顔”が見えるとき
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今年6月に月刊イオが300号を迎えた後、「もっとたくさんの読者に読んでほしい」という思いに駆られ、夏からイオ定期購読キャンペーンを始めた。「イオを購読したい」といった場合、最寄りの支部や本部、本誌を発行する朝鮮新報社にお問い合わせいただく形になる。
今回のキャンペーンは、本誌のホームページhttps://www.io-web.net/で、購読をたくさん受け付けましょう、ということで、定期購読をいただいた方向けに、初めて特典をつけ、販促を行った。
特典とは、①300号記念クリアファイル、②2021年のバックナンバー1冊、お友だちへのイオ—のプレゼント、また紹介してくれた方へのクリアファイルプレゼントなどだ。
キャンペーンが始まって以来、毎朝、編集部では定期購読の申込みが届いていないか、メールをチェックしているのだが、「友人へプレゼントしたい」と書き込まれた住所やお名前を見ると、ホッコリした。雑誌を気に入ってもらえるかはさておき、まずは開いてみてほしいと思っているので、そういう方が一人増えただけでもうれしい。また、同胞社会における「いいね!」の広まりは、口コミからだと思うので、「読んでほしい」と思ってくれた気持ちにも心温まった。
申し込みフォームには、一言書き添えてくれる方もいた。電話で直接お話する機会もあった。
「前から読んでみたかった」「義家にあったイオを見て、感じるものがあり、定期購読を申し込んだ」―。ある高齢の同胞女性は、自分が読んだイオを知り合いの日本の方にせっせと渡していると話してくれた。「私たちのことを知ってほしくてね」の言葉に、気持ちが重なり、静かに感動したこともあった。このように、定期購読を受け付けながら、読者の声を聞き、読者の暮らしを浮かべることができ、いい時間を過ごした。
本誌の読者は日本各地にいて、お試しで読んでみて、定期購読を検討しようという方もいると思う。そこで2019年5月号からアマゾンでの販売を始めたのだが、2020年春から本格化した新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、自粛による通販需要も高まっていると感じる。SNSでの宣伝も試行錯誤だが、「一人読書会」と題して、毎号の感想をフェイスブックで発信してくれる京都のHさんの投稿にも元気をいただいた。
キャンペーンの経験としては、月に700円を出してまで読みたい!と思ってもらえる雑誌を作ることは当たり前に大切で、チラシ配布や移動販売の機会を積極的に探っていくことが大切、読者が求めやすい、選びやすい購入方法を整えることも同じように大切だということだった。イオの流通については、次年度の課題として、一歩先の具体策を考えていきたい。
今日が(瑛)の2021年の最後のブログとなります。
イオ300号を迎えた今年は、生涯忘れられない年になりました。毎号、一生懸命に取材・編集に携わってくれる編集部員たち、80頁のイオを一緒に作っていただいている仲間たち、読者のみなさんをはじめ、イオを支えてくれる各地の方々の思いと愛情を全身で感じた1年でした。
2021年、本誌を支えてくださったすべての方へ感謝の言葉を伝えます。コマプスムニダ!(瑛)