朝鮮大学校のグラウンドがリニューアル!
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朝鮮大学校(東京都小平市)創立65周年記念事業のひとつとして進められてきたグラウンドのリニューアル事業。昨年12月に着手した人工芝の張り替え工事が完遂し、2月27日、同校グラウンドで記念セレモニーが行われた。
セレモニーには、朝鮮大学校の韓東成学長、洪南基理事長、同校同窓会の金奉吉副会長、在日本朝鮮人体育連合会・文章弘会長、サッカー協会・崔英秀会長をはじめとする関係者と学生らが参加。テープカットが行われたほか、新しく生まれ変わったグラウンドで、同校サッカー部とラグビー部の記念試合が行われた。また、新型コロナウイルス感染拡大防止のため一般入場を制限して行われたセレモニーのようすは、ライブで配信された。
グラウンドには、サッカー、ラグビーいずれも公式のフィールドが設けられ、新しく張り替えられた人工芝は、ふかふかで青々としている。隣接していたテニスコートは、フットサルコート2面分の大きさの多目的コートに一新された。
ウリハッセンが集まる学校に―
同事業は、体育学部同窓会、サッカー部OB会、ラグビー部OB会を中心に進められた。学部卒業生に呼びかけ、資金調達で大きな役割を果たした体育学部同窓会・金益柱会長(55)は、完成した運動場を眺めながら、「やってよかった、感無量です」と喜びもひとしおだった。
コロナ禍での資金集めだったが、「コロナの影響は、それほど関係なかった」という。「これまで体育学部は、Jリーガー、プロラガーマン、プロボクシングチャンピオン、空手の国家代表を輩出してきました。最近では陸上部が復活し、バレーボール部もバスケットボール部も成績をあげている。かわいい後輩たちが活躍しているので、OBや学部卒業生に連絡しやすかったし、みなうれしくて、応援の気持ちを示してくれました。なにより、いい施設があれば、各地から学生が集まってくる―私たちはそのために、この事業を進めたんです」。
金会長は、「これから朝大は、プロ選手はもちろん、体育教員、インストラクターやヨガ講師、スポーツのマネジメント会社など、スポーツに関わる幅広い分野で活躍できる人材を輩出することを目指してほしい。体育学部が朝大をリードしていきます」と、体育学部の今後にさらなる期待を寄せる。
この日サッカー部は、日本大学との定期戦を、セレモニーの記念試合とした。日大との定期選は、創部史上最も歴史が長く、今回で55回目となる。日本大学は現在、関東リーグ2部だ。
試合は、1-3で黒星。主将を務める文炯晶さん(体育学部3年)は、「幸せな環境でサッカーができるということを忘れずに、練習を重ね、関東リーグへの昇格を目指したい」と思いをのべた。
また、同部OB会の金石柱会長(51)は、「君たちは朝大の看板を背負っている。君たちは朝鮮学校の“最終兵器”だ」と強調しながら、「朝大サッカー部が強かったら、各地の朝鮮学校から学生が集まってくる。主人公である君たちを、全国の同胞たちが見ているし、応援している」とエールを送った。
一方、ラグビー部は、社会人チーム・東京闘球団高麗との試合を24-12で制した。
主将の金慶生さん(体育学部3年)は、人工芝のほかにも常日頃から同胞たちが備品などを寄付してくれることに謝意をのべ、「生まれ変わったグラウンドで再出発する最初の年、キャプテンとして役割を果たし、チームの結果を残したい」と意気込みを語った。
在学生も新しい運動場に足を運び、記念試合を楽しんだ。(蘭)