朝大バスケ部から初! プロへの挑戦―李洸勝さん
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3月13日に、朝鮮大学校(東京都小平市)を卒業した李洸勝さん(22、政治経済学部卒)が、Bリーグに挑戦している。
Bリーグとは、2016年に開幕した日本男子プロバスケットボールリーグ(前身はbjリーグ)で、1部リーグのB1、2部リーグのB2、プロとアマチュアの混成チームで成るB3がある。李さんは、B3の金沢武士団(石川県)に練習生として加入し、3月初旬から練習に合流している。
サッカーやラグビーなど、朝鮮学校卒業生が次々とプロとして活躍していくなか、朝大卒業生で、バスケのプロ入団は初となる。練習は、「やっぱりレベルが高いです」と李さん。練習に必死に食らいつき、チームメイトとも馴染んでいるそうだ。
同志と積みあげた4年間
小学校1年からバスケをはじめた李洸勝さん。九州朝鮮中高級学校時代も、ポイントガードとしての状況把握力と、高いハンドリング技術やボールさばきで、一目置かれていたと記憶している。九州朝高卒業時、バスケで有名な大学数ヵ所から声がかかるも、それらを断り、朝鮮大学校へ進学した。というのも、地域活動家を目指していた李さんは、「高級部の引退を機に、バスケをやめるつもりだった」。
しかし、各地から朝大に集まった同級生たちは、中高時代に結果を残してきた「在日学生バスケ界のスター選手」揃い。バスケ部の権赫監督や同級生に突き動かされ、入学から1ヵ月後、バスケ部に入部した。「第二のバスケ人生が始まった瞬間」だったという。
きつい練習や、勝利の喜びをチームメイトと分かち合い、バスケを楽しく続けることができたと話す李さんが、朝大バスケ部で培ったものは、「日本の強豪大学に比べ、万全な練習環境が整っていなくても、置かれた場所―自分の地にしっかり足をつけ、高みを目指すことが、たとえ難しくも大切だということ」。このような環境でも、いや、このような環境だからこそ強くなれるということを、証明したかった―この思いを同級生たちと共有しながら、切磋琢磨してきたという。
取材中、李さんは男女合わせ7人の同級生を「同志たち」と呼んでいた。
かれらは、単に「学生時代、ともにプレーした仲間」ではなく、「卒業後も、在日バスケ界の全面的な発展に貢献していく」という志を同じくしている。各地の朝鮮学校への赴任、朝大バスケ部のアシスタントコーチに就任するなど、それぞれの持ち場で、さまざまな形で、在日バスケ界を盛りあげていく。
ウリハッセンに“できないはずがない”―
李さんは大学4年時、卒業後の進路として、地域活動家になることを描く一方、16年間のバスケ人生を振り返り、これまで人生のさまざまな局面でバスケが大きく関わってきたことを改めて実感した。そんななかでの、プロからのスカウトだった。
自身の活躍が、在日バスケ界の発展につながり、同胞社会への貢献にリンクするのでは―との思いから、入団を決意したという。
現在李さんは、プロ契約を目指し、練習に奮励している。
朝鮮学校の生徒、学生たちに伝えたいことを聞いた。
「自分も、ウリハッキョからプロになるという夢を持つことが、『くだらない、どうせ無理だ』と考えていたことがありますし、プロバスケ界で在日が輝くということは、誰も考えていなかったと思います。
在日バスケ界で育ち、学生中央体育大会や選手権など、朝鮮学校の大会を経て、Bリーグのコートに立つ―このことが自分にできたのだから、朝高生、朝大生にできないはずがない。僕も、練習生として成果をあげ、プロ契約をし、道を切り拓いていきたいし、学生たちには、夢を見ること、夢に向かって努力することを怠らないでほしいです」。
뒤를 따르는 후배들의 길 잡아가 되고 동포들의 별이 되여라고 성원을 보냅니다
中学からの仲である彼が史上初の快挙を成し遂げたことが何より嬉しいです。
彼のこれからの活躍を心より応援しております。
同胞や学生達に勇気、感動を与えてくれる存在となってくれるでしょう。