九州出張記㊥:宮崎で買った物
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3月30日~4月5日にかけての九州出張で、「失敗したな」と思ったのは、締切直前の出張だったにもかかわらず、SDカードリーダーを持って行かなかったことだ。
帰京して、写真を編集部で共有するとなると、締切直前にバタバタと誌面を作ることになるので、出張地で買おうということになった。
夜に取材が入っていたため、昼間は作業をし、電車で移動する前に駅前にある東急ハンズへ行こうと予定を立てた。先に買って作業をすればいいのに、東急ハンズにSDカードがないはずがない、と思い込んだことが失敗だった。
東急ハンズで、「PCの周辺機器は扱っていない」と言われ、この日の完璧な計画が一気に崩れ落ち、半ば嘆きながらどこに売っているか聞くと、隣の館の100円ショップか、通りにあるドン・キホーテだというではないか。
100円ショップにSDカードがあるはずがないと思ったが、通りのドン・キホーテに行く時間はないので、宮崎駅近辺をダッシュし、隣の館の100円ショップを見るだけ見てみた。
案の定SDカードはなかったのだが、ここで安直なことを閃いた。「コードでつなげればいいのでは…?」。コードの差込口は、イヤホンジャック、マイクジャック、HDMI。これだ。もう完全にHDMIコードを探す脳に切り替わった。とはいえ時間がなかったので、店員を巻き込んで100円ショップを走り回り、300円のHDMIコードを購入!
小走りどころかダッシュでホームに向かい、発車30秒前に見事乗車することができた。ものすごい息切れと達成感の中で、車内でカメラとPCをつなげてみる。
初めて知った。HDMIにはサイズがあるということを。
とんでもない徒労感が襲い、1時間弱、車内で放心状態だった。
取材が終わり、深夜にホテルがある宮崎駅に帰ってきた。「深夜も元気に営業中!」のドン・キホーテでSDカードリーダーを探すと、なんと、ここにも売っていないと。21世紀、SDカードリーダーはこの世から消えるのだろうか。
そこで先ほどと同じように「じゃぁコードでつなげ」の脳になり、先ほどの教訓をもとに、差込口が小さいHDMIを購入。
ホテルに戻り、接続…してもなにも起こらない。
深夜、HDMIについてGoogleで調べまくった挙句に判明したのは、HDMIは映像を映し出すためのコードであって、データを送りあうものではないということ―。あゝ無情。
今までHDMIの性能を知らなかったことには、明確な理由がある。学生時代、当時から配線系は苦手で、プロジェクターや映像学習のときに、その機材セッティングを同級生に全任せしていたからだ。
宮崎に来て学生時代を反省するとは思わなかった。
宮崎で買ったHDMIコードは、自宅の「なんでもボックス」に眠っている。(蘭)