明日、ウィシュマさん死亡事件国賠訴訟第1回口頭弁論
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名古屋出入国在留管理局(名古屋入管)の収容施設で昨年3月、スリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん(当時33歳)が死亡した問題で、遺族が国に計約1億5000万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が明日8日、名古屋地方裁判所で開かれる。
ウィシュマさんは2017年に来日したが、在留期間が過ぎ、20年8月に名古屋入管の施設に収容された。21年1月ごろから体調が悪化し、同年3月6日に亡くなった。原告側は「入管側が違法な収容を続け、必要な医療を提供しなかった」と主張している。
一時帰国していたウィシュマさんの妹で次女のワヨミさん(29)も5月28日、裁判で意見陳述するために再来日した。
第1回口頭弁論は8日午後2時30分開廷予定。
口頭弁論終了後、地裁近くの桜華会館で記者会見と支援集会が行われる。
12日には、ウィシュマさん入管死亡事件訴訟第一回口頭弁論報告会が明通寺で行われる(11時開始)
https://start-support.amebaownd.com/posts/34542527
遺族は一貫してウィシュマさんの死の真相究明を法務省―入管庁に対して求めているが、死亡から1年以上経った現在も死因すら明らかにされず、法務省―入管庁は重要な証拠となる監視カメラ映像の全面開示を拒否し続けながら、事件の幕引きに躍起になっている。
今回の裁判は、ウィシュマさんの死の責任の所在を明らかにするとともに、日本の入管行政の在り方の根本を問うものとして注目される。(相)