東京の中華街
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先日、テレビを見ていると東京・池袋にニューカマーの中国人が経営する中華料理店が多く存在することを伝え、いくつかの店を紹介していた。そのような放送は今回だけではなく、ここ何年か何度もテレビで見るようになった。昔からある街の中華料理店ではなく、中国で食べられている本格的な料理を食べることができる。在日中国人が集まる店だが、最近は日本人にも人気となっている。
今から約14年前、2009年の1月号と2月号で池袋に中国人が多く集まり中華街のようなものを形成していることを取材し掲載したことがある。最初は1回だけの掲載の予定だったが、取材をしているうちに興味深い内容が多く1回では書ききれなくなって2回に延長したのだ。
これまで数多くの取材をしてきたが、忘れられない記事の一つとなっている。日本のマスコミもさほど多く報道していない時で、イオが先駆的な役割を果たしたと、少し自慢でもある。
この記事は09年から始まった「日本の中の外国人街」という連載の最初のもので、連載を始めるにあたって次にような文章を書いている。
「日本に住む外国人の数は現在、215万人を越える。その多くはニューカマーと呼ばれる人たちで、日本社会の中で新たなコミュニティーを作り様々な問題を抱えながら生活している。そして、彼らの抱える問題は、オールドカマーである在日コリアンとけっして無関係ではない。この連載では、外国人が日本社会の中でつくるコミュニティーの現場をルポしていく。連載第1弾は東京・池袋の中国人たちの姿を2回に渡って報告する。」
日本に住む外国人の中で、昔は朝鮮人が一番多かったが現在は中国人が一番多い。記事の中で次のように書いている。
「在日中国人の数は07年末現在で60万6889人(法務省入国管理局編「在留外国人統計」08年度、以下同様)で、在日外国人全体の28・2%を占め、初めて朝鮮人(59万3489人)を抜きトップになった。98年末には27万2230人だったので、この10年で33万人以上増えたことになる。」
記事では中華料理店だけでなく、中国人学校や中国語新聞を編集発行している人たちも取材し、在日中国人コミュニティを全般的に、日本という異国でどのようにコミュニティを発展させているのかを紹介した。
この取材が契機となり、池袋の中華料理店をよく利用するようになった。掲載から14年ほどが経ち、池袋だけでなく新宿や上野など都内各地に同様の中華料理店がオープンしている。
取材した当時の人たちのことは今も忘れられない。コロナ禍により多くの困難があっただろうが、中華料理店が多くなり発展していることを本当にうれしく思っている。取材過程で在日中国人の方たちの旺盛なバイタリティに驚かされたが、それにより様々な困難を乗り越えてきたのであろう。
また、本格中華を食べに行きたいと思っている。(k)
外国籍児童生徒の学習支援をしています。우리학교(ウリハッキョ)の精神に勝るものはないと痛感します。