イオの好評連載「私の●●●」にまつわる話
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現在好評連載中の「私の●●●」。自身のアボジ、オモニ、きょうだい、肉親などの思い出を一般読者に綴ってもらう企画です。
この連載の始まりは2017年度の新連載「私のオモニ」でした。
実は私が出した企画。
とある雑誌で著名人が母の思い出を語る記事を読み、母、オモニに関することなら一般読者もたくさん書けるし、それぞれの思い出にフィードバックされ共感も得られるのではないか。
そして何より、同胞の埋もれていた、おもてになかなか出ることのない個人史を読むことができる。個人史にこそ、歴史を自分の体験として捉えることもでき、時に新たな在日同胞の歴史を発掘し垣間見ることもできる。
企画会議で初めてこの企画は提出したときは、反対する理由も見つからないということですんなり企画が通過し、新連載の仲間入りとなりました。
それから、2017、2018年の2年間「私のオモニ」、2019年の1年間「私のアボジ」、そして2020年度から「私の●●●」となりました。書く対象が広がるにあたって、たくさんの「私の●●●」の話が寄せられました。
「私のハラボジ」「私のハルモニ」「私のシアボジ」「私のシオモニ」「私のオモニ」「私のアボジ」「私のイモ」「私のイモブ」…。
実は偶然が重なり、人生で一番尊敬している私の祖父も、この連載で2頁にわたって紹介されました。
書いたのは母で、「私のシアボジ」と題して書かれました。
17歳で慶尚北道から渡日した祖父は、がむしゃらに働いて周りの日本人からの信頼を得て夜間学校にも通い、一代でたくさんの事業を興しました。目指していたのはいつでも、「同胞のため、民族のため、未来の子どもたちのため」。この一心で、生きてきた人でした。
私がこの仕事に踏み込むきっかけになったのも祖父の存在がありました。
自分の名誉や財産より何をおいても、「同胞のため、民族のため、未来の子どもたちのため」という祖父を理解したくて私もこの職場を20代の頃に選択しました。
そんな尊敬してやまない祖父を(意図せずに巡り巡って)自分が発案した企画、組んだデザインで2頁にわたって紹介出来たことに、実はすごく感動しました。いまだ微力だけれど、それでもこの仕事を十数年頑張ってきたご褒美をもらった感覚でした。
掲載誌は祖父の仏壇にも供えられたそうです。そして掲載号が出た際には書いた母、そして父までも、ほうぼうから連絡が来たらしく、「反響すごかったよ」とのこと、父母からの電話口の声はとても嬉しそうでした。イオの読者が全国にいる証のようにも思えました。月刊イオ編集部で働いてきてよかったなと心底思えた瞬間でした。
この連載は、毎回本当に素敵で、この連載でしか読めない話が掲載され、読者からも好評です。
デザインも大胆に読みやすく組んだので、写真も大きめに掲載されます。
前述した「私のハラボジ」「私のハルモニ」等以外にも、自身のきょうだいのことや、肉親など自分が書きたい!投稿したい!!と思った方はぜひ月刊イオ編集部までご連絡ください。
(※掲載写真を2枚準備いただくことが必須です)
E-mailで受け付けます。件名に【エッセイ投稿】と記し、io@io-web.netまでご連絡ください。
編集部一同お待ちしております!(愛)