【イオニュースPICK UP】TOKYO MXに公開質問状を提出/朝鮮学校報道を問う有志の会
広告
6月19日朝の東京MXテレビ「堀潤モーニングFLAG」の朝鮮学校報道で、東京都が2010年から唯一朝鮮学校をその対象から外した「私立外国人学校教育運営費補助金」や高校無償化について誤った事実を伝え、かつ偏見を生んだことについて、早尾貴紀・東京経済大学教員、山本かほり・愛知県立大学教員が7月13日、東京都千代田区のTOKYO MX(東京メトロポリタンテレビジョン)を訪れ、公開質問状と44ページにわたるメッセージを提出し、2週間以内の回答を求めた。
「『堀潤モーニングFLAG』朝鮮学校報道を問う有志の会」による公開質問状https://note.com/mflag_munje/n/n40243464655c?fbclid=IwAR2eSBJxaonp6NkMOvEFq43DSfjR0gLUWGw_9v3JKCYIDAi_FFaGNPz-XeIは、TOKYO MXの伊達寛社長、「掘潤モーニングFLAG」の掘潤メインキャスターに宛てられたもので、7月4日に呼びかけ後、12日時点で1096人の賛同が集まった(うち韓国が160)。
一行は公開質問状をTOKYO MX側に提出。臨時で対応した職員に「担当者にしっかり渡してほしい」と文書を手渡した。
番組では、メインキャスターの堀潤さんが、東京都内の朝鮮学校を訪れ、老朽化した校舎を映像で紹介した後、子どもをめぐる教育環境の改善を願う教員のコメントを紹介。高校無償化や都の補助金制度から朝鮮学校が排除されていることが、「子どもの権利を保障する観点から問題ではないか」と問題提起した。
しかし、コメンテーターの大空幸星、河崎環、茂木健一郎氏らの発言が続き、「子どもへの直接補助になっていない」「朝鮮学校の経営が下手くそすぎる」「子どもを盾にして卑怯」(いずれも大空氏)といった発言を通じて、朝鮮学校差別を正当化。結果的に差別を是認、助長した。
同補助金は、各種学校認可を持つ都内の外国人学校に支給されてきたものの、2010年末、当時の石原慎太郎都知事が、教育内容を問題にして朝鮮学校だけを対象から外し、今日に至っている。補助金支給の要件に教育内容について決まりはない。
質問状は、9点について聞いた。▼東京都の「私立外国人学校教育運営費補助金」カットが学校にどれほど負の影響を及ぼしたのかを一顧だにせず、朝鮮学校側に責任を押し付けようとする発言についてどう認識するのか、▼番組を準備するにあたり、日本政府や自治体が朝鮮学校を高校無償化制度や補助金制度から排除していることに対して、国連の人種差別撤廃委員会などの国際人権機関から是正勧告があることを伝えているのか―など。
早尾貴紀さんは、「なぜこのような番組になってしまったのか。東京MXの制作陣には自ら問題に向き合ってほしい」、山本かほりさんは「朝鮮学校への差別と偏見を助長する番組を流したことを正してほしい」と語る。(瑛)