李承信選手に注目を、ラグビーW杯開幕!
広告
9月8日からフランスでラグビーワールドカップ2023が開幕した。開幕してすぐの試合では、開催国フランスがプールステージ(グループステージ)で過去一度も負けたことない強豪国・ニュージーランドを下すなど、早くも盛り上がりを見せている。
日本での開催となった2015年のラグビーワールドカップで、日本代表は南アフリカ戦をはじめ3勝するなど快進撃を見せ、2019年大会ではベスト8の戦績を残し、ラグビー熱の高まりを感じた。
ラグビーで代表選手になるには代表国の国籍は必須ではない。日本代表にも多くの外国人選手も含まれている(ちなみに、日本のみならずフランス、スコットランド、ウェールズなどの多くの国々や地域の代表チームでも外国人選手は登用されている)。
そのなかで、今一番の注目を浴びていると言っても過言ではないのは、在日コリアン3世の李承信選手だ。朝鮮学校出身で初めて代表に選出された李選手に多くの人々が関心を抱いている。
月刊イオ2月号では、李承信選手と柔道世界チャンピオンの安昌林選手の対談が4ページにかけて掲載されている。李選手のW杯メンバー選出が決まっていなかった頃に行われた対談で、李選手の心構えが見える誌面となっているのでぜひ一読願いたい。(Amazonでは1冊からでも)
話を戻し、日本代表がチリ代表を42-12で下した初戦では李選手の出場はなかったが、ワールドカップイヤーの今年に入り代表の試合で5試合中4試合に司令塔のスタンドオフとして出場している李選手は、これからの試合でカギを握る選手だろう。
筆者自身も学生時代にラグビーをしており、ラグビーに魅了された一人だ。”One for All, All for One”(「1人はみんなのために、みんなは1人のために」)という合言葉があるラグビーだが、プレーに垣間見えるその精神にも注目したい。
また、ラグビーはスタジアムで見ると、その迫力に圧倒される。特にボールを持った選手とそれを阻もうとタックルをする選手の衝突は、まさに一つの交通事故とも言える迫力だ。現地で観戦を出来れば何よりだが、叶えるのはそうそう簡単ではない。家で、あるいはブリティッシュパブなどに入って、一体感を味わいながら応援するのもまた一興だ。それぞれの楽しみ方で、ラグビーを見てほしい。
同じ在日コリアンとして、ラグビー経験者として李承信選手の姿をワールドカップの最後まで見届けていきたい。(哲)