腕時計はしません
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今年に入り参加した結婚式は2つ。その2つともに新郎新婦の記念品交換が、新郎から新婦へはリング、新婦から新郎へは腕時計だった。最近は新郎新婦ともに相手にリングを贈る式がほとんどだったので、腕時計を贈ったことが印象に残った。
そういう私も、自分の結婚式には腕時計(写真)をもらった。
しかし、もう何年も腕時計をはめていない。
その理由の一つは腕時計が重たくて邪魔、そして夏の暑い日には腕時計を付けている手首が汗まみれになってしまうから。金属製の重たいものから軽くて薄い腕時計にかえて付けていたが、それも面倒になり付けなくなった。
腕時計をしなくなった最大の理由は、携帯電話を持つようになったからだ。携帯電話を持っていれば、すぐに時間がわかる。今も時間を知りたければスマホをみる。自宅にいるときはリビングの壁には時計がかけられているし、パソコンを起動させたら画面の右下に時間が表示されるので、不便は何もない。
もう30年以上前になるが、当時アムネスティ・インターナショナルの日本支部長をやっていたイーデス・ハンソンさんにインタビューをしたことがある。
その時にハンソンさんが、「私は腕時計をしない」と語ってくれた。
理由を聞くと、街中に時計があふれていて不便はないし、腕時計をつけることで時間にせかされている、時間に縛られているような気がしてしまうから、といったことだった。
その時は、そうなのかとたいして感想を持つこともなく、自分自身が腕時計を手放すこともなかったが、年齢を重ねるにつれて、時間にせかされている、縛られているという感覚がよくわかるようになった。
結婚式でもらった腕時計ははめずに大事に持っていたいと思う。(k)