映画『福田村事件』
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関東大震災(1923年9月1日)での朝鮮人虐殺から100年の今年。話題となっている映画『福田村事件』(森達也監督)を観てきた。
事前に見たネットでの評判は、在日朝鮮人も日本人も賛否がわかれていてどうなのかと思っていたが、結論として私は作品を肯定的に評価したい。
大震災から5日後、千葉県東葛飾郡福田村で事件が起こった。朝鮮人虐殺が関東各地で起こる中、香川県から訪れた薬売りの行商団15人の内、幼児や妊婦をふくむ9人が虐殺された。行商団は日本人だが方言を話していたことから朝鮮人だとされて虐殺されたのだ。
描かれるのは「普通の人たちがいかに狂って暴走していき、虐殺へと向かっていくのか」ということだ。
当時の時代背景や出来事が網羅的に語られる。
日本が植民地にした朝鮮で行ったこと、1919年の3.1人民蜂起のこと、朝鮮人とともに社会主義者も虐殺されたことなどなど。
殺害された行商団は被差別部落の人たちで、関東大震災の前年、1922年に結成された水平社と水平社宣言のことも描かれる。そのメンバーの一人が朝鮮人に対する差別的な言葉を発するが、差別の複雑な構造が浮かび上がる。
もっとも心に残ったセリフは行商団のリーダー・沼部新助(永山瑛太)が虐殺される前に言い放った「朝鮮人なら殺してええんか!」という言葉だ。
観終わって思うのは今の日本社会だ。100年前とどう違うのか。どこか進歩しているのか。
森監督はNHK福岡のインタビューの中で次のように語っている。
「見方を変えれば、SNSで起きていること、あるいはヘイトスピーチやヘイトクライムなど。そうしたことを含めて、『今、日本で起きたら』ではなくて、もう起きているのではないかとも考えます。実際に、あれほど多くの人を殺害するには至っていないけれども、今の社会環境は、質としてはそんなに変わらないように思う」
「最近、この国の過去の失敗の歴史を、自虐史観などと呼称しながら軽視する。目をそらす、もしくは無かったことにする傾向がどんどんと強くなってきています。これは、国として非常にまずいのではないか。 そのような僕の意識を、この虐殺事件を通して問題提起しているところはあります」
政治家が朝鮮人虐殺の事実を否定し学校で教えない。
だからこそ『福田村事件』、多くの人に観てほしいと思う。(k)
※今年、月刊イオは関東大震災に関する連載、特集をたくさん掲載してきた。また5月号には森達也監督の作品に関するインタビューも掲載している。写真は『福田村事件』が上映されている横浜・関内のシネマリンのロビーに掲示された月刊イオの森監督のインタビュー記事。
インタビューの一部はイオのHPで読むことができます。
https://www.io-web.net/2023/05/moritatsuya-2-2/
언제나 수고하십니다.
오늘 겨우 영화를 감상했습니다.
필자님하고 똑같은걸 느꼈습니다.
항상 응원하기때문에 계속 우리의 언론을 지키고 발전시키기 위해서 분발하시기를 바랍니다.
첨고적으로 오늘 감상을 페북에 투고했습니다.
https://m.facebook.com/story.php?story_fbid=pfbid0Sg6oZGc3CBxLnFtBrDBcUA6Eo6P95HjV1NQTVwCWizQaQjXH7pjgd4iM3eeBTosCl&id=100063716086766