お仕度ボード
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そういえば、最近、「お仕度ボード」を使ってない。
家の冷蔵庫の正面に貼り付けられてあったのに、いつの間にか側面に追いやられていた。所在なさげなその姿がなんだか物悲しい。
息子用のお仕度ボードを作ったのは今年の春先。朝の登園時間になってもなかなか身支度が進まない我が家の暴君に業を煮やし、子ども向けのToDoリスト作成を決意した。
「毎朝のルーティンがわかりやすく整理され可視化されたお仕度ボードがあると、自分の支度や準備を子どもひとりでも進めやすくなります!」
ネット上の子育て情報サイトが子どもの自立を促すツールとして勧める鉄板アイテムのお世話になってみた。
起床、朝食、洗顔、歯磨き、着替え、トイレ―ウェブ上にフリー素材としてアップされているイラストをラミネート加工し、マグネットシートを貼り付けただけの簡単なもの。材料はすべて100均で調達した。
幼児は真新しいアイテムに目がない。しかも、シールは息子の大好物。導入からしばらくは、「できたよシール貼ろうよ」が絶大な効果を発揮した。
しかし、子どもは飽きるのも早い。いつからか使う機会が減っていって、気づけば最近はほとんど使っていない。息子がこれなしでも朝の身支度がスムーズにいくようになったととらえるべきか、息子を「釣る」新しいアイテムが必要になったと見るべきか―。
息子の成長とともに、役割を終えたアイテムはほかにもある。
排泄はおむつ→おまる→補助便座を経て、最近は補助便座なしでも用を足せるようになった。自分の尿意と便意を認識し、トイレへ駆けていき、ズボンとパンツを脱ぎ、踏み台を使って便座によじ登り用を足し、水を流し、パンツとズボンを履き、洗面所で手を洗い、備え付けのタオルでふく。おしりを拭くことだけはいまだに大人の役目なのだが、一連の流れを自分一人で一生懸命にこなす姿がいとおしい。(相)