料理の取材は奥が深い
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今日から1週間の始まりです。
月曜日は、朝食からお弁当の準備まで、主婦、主夫たちが忙しい朝!
毎日おつかれさまです!と伝えたいです。
私がイオ編集部に配属になった20年前は、私生活でも自身の家族を築いた頃で、それに加えて翌年からは、子育て=子どものための食事を作ることになったため、料理は暮らしの一部となりました。
当時、料理の基本を知らなかった私を、母は心配したのでしょう。
「玄関をあけて15分でできるレシピを教えて」と料理上手な知人に頼み、3日間の講習を受けたこともありました。万能ダレから作るサラダや炒め物、牛のチャンジョリムなどのメニューが印象に残っています。
イオ編集部に来て新たに経験することになった料理の取材は、家庭で食べる夕飯や、小中高校生のお弁当のレシピ、特集の企画に沿ったスープや麺、時短に特化したレシピなどいろいろでしたが、楽しい取材のひとつでした。
とくに、人生の先輩である2世の同胞女性たちと出会い、
レシピはもちろん、レシピ以上の大切なものを与えていただきました。
他人を思い、他人のためにおいしいものを作ってくださる方々は、人間的にすばらしく、
記者の仕事以外に何も知らなかった私を成長させてくれました。
最新号の2月号は、久しぶりの料理特集でしたが、
連載「2世と作る朝鮮料理」を2年もの間、担当してくれたコ・インスクさんと初めてお仕事をする機会に恵まれました。
完成されたスープの味はもちろんのこと、手際のよさやセンス抜群のスタイリングに感動しきりでした。
また、家族を支えながらも、料理の勉強をずっと続けられ、新しいキャリアを積まれていたことにも感服!
印象に残ったのは、済州島出身のオモニムが作ってくれたスープの話。
「オモニが作るスープといえば、牛テールのスープです。夏はアジやイカを入れたレングッをよく食べさせてくれました。幼い頃からオモニの料理をそばでじっと見るのが好きでした」(コさん談)
どの家庭にも、「忘れられない味がある」ことを伝えるのも、料理企画の大切なポイントだと思います。
毎月のイオを作りながら、同胞社会で伝えていきたい「文化」について考えますが、間違いなく料理は、各家庭で伝わっていく「魅力ある文化」ではないでしょうか。
料理には歴史が宿り、人が宿る―。
温かいスープをいただきながら、その奥深さを感じた2月号なのでした。(瑛)
※月刊イオ2024年2月号
https://www.io-web.net/2024/02/tokushu2/
※「2世を作る朝鮮料理」はすべてのレシピがイオのホームページにアップされているので、ぜひご活用ください。https://www.io-web.net/tag/ryouri-with-2sei/