生活の安定、一日も早く:石川県 能登半島地震 同胞世帯14戸が被害、現地で被災者支援活動
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長引く断水、復旧遠く
今回の能登半島地震では2月5日時点で、死者240人、安否不明者12人、重軽症者1531人、住家被害30538棟などの被害が報告されている。
総聯中央の集計によると、被害を受けた同胞世帯は14戸(石川県12戸、富山県1戸、新潟県1戸)。人命被害はなかったが、家屋や店舗の損壊、家具や食器類が倒れて壊れたことによる室内の散乱などの被害があった。もっとも被害が大きかった能登半島地方の輪島市、七尾市などでは上下水道が被災したことによる断水が2月現在も続いており、同胞住民たちの生活にも大きな支障が生じている。
今回の地震を受けて、総聯中央は現地に支援隊を派遣し、1月7~11日、19~28日の2回にわたって被災者支援活動を行った。支援隊は東京、大阪、愛知、京都、福井、静岡などから駆けつけた活動家らを中心に組織され、総聯石川県本部の活動家らとともに活動にあたった。
1月20日、金沢市から約70㎞離れた能登半島中心部の七尾市を支援隊のメンバーらとともに訪ねた。支援隊は同胞宅を回って安否を確認、飲料水などの支援物資を渡し、支援のニーズについての聞き取りも行った。
市内で焼肉店を経営する金龍沢さん(59)は生活の現状について次のように語った。「一番不便なのは断水。飲み水は行政からの供給を受けたりお店で買ったりできるが、生活用水の確保が大変。トイレにも一苦労で、お風呂にも入れずにいる」。市内全域で続く断水の影響で、経営する焼肉店の営業再開の見込みは立っていない。妻と娘は福井県の実家で避難生活を送っていて不在だった。金さんは、お店の近くに住む高齢の母親の面倒を見ながら、正常な暮らしが戻るのを待つ毎日だ。
5年前に母親を亡くし、独り暮らしだという金日東さん(75)の自宅は、瓦が落下した屋根に応急処置のブルーシートがはられていた。地震で自宅裏手の塀のブロックが崩れて道路側に散乱し、道をふさいでいたが、第1次支援活動時に片付けられた。散乱した室内は片付けが進んでいなかった。「余震が続いているし、いつまた大きいのが来て散らかるかもわからないので…」。そう語る金さんの自宅も断水中だ。「地震が怖い。夜もぐっすり寝られない日々が続いている」と不安な胸の内を吐露した。
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