第2回「青商会学園」、スタッフの朝大生の目にも涙
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3月25日~28日にかけて行われた第2回「青商会学園」(主管=中央青商会)を取材した(詳細は4月中旬に発売される月刊イオ5月号に掲載予定)。
青商会学園は、朝鮮学校がない地域に住んでいたり、通学距離が遠くて朝鮮学校に通えない地域に暮らす同胞児童たちが朝鮮の言葉や文化について学び、民族的アイデンティティを育むことを目的に企画されたもので、昨年3月に第1回が茨城朝鮮初中高級学校(水戸市)で開催された。
今回の会場は朝鮮大学校。昨年3月の卒業以来の訪問となった。鷹の台駅から風が吹くコンクリートの道を歩くとようやく大学が見えてきた。久しぶりの訪問だったので、頭の中に在学中の思い出がどんどんあふれ出てきた。
朝大の学生たちは昨年の第1回「青商会学園」でもソンセンニム(先生)として、スタッフとして子どもたちを全面的にサポートした。昨年に引き続き参加したメンバーに加え、初参加の学生もいた。
朝大生たちは中央青商会と連携を取りながら緻密な打ち合わせを行い、参加する子どもたちが4日間を意義深く過ごせるように準備を進めた。学生たちは企画の考案から始まり、前日の準備、当日の歓迎スペシャルショーの練習、後片付け、後方のサポート、クラス別授業、子どもたちの体調のケアなどの業務を完璧にこなし、子どもたちに居心地が良く、学びやすい環境を提供した。その姿に朝大生の決意が垣間見え、私の心にもグッと響いた。
子どもたちは4日間、自分のクラスの先生たちに「ソンセンニム」と大きな声で呼びかけ、先生たちとの深い関係を築いた。自分のクラス以外の先生たちとも積極的に交流するその姿がとても印象深かった。
すべてのスケジュールを終え、いよいよ子どもたちがバスや車に乗って大学を離れる時間になった。子どもたちと朝大生たちはこの期間に築いた深い絆を確かめ合うように、お互いに手を振り合い、大きな声で『ソンセンニム!』『みんな元気で、また会おう!』など別れの挨拶を交わした。
ふと学生たちの目を見ると、涙がたまっていた。ややあってふたたび学生たちを見ると、その目にはもう涙が溢れていた。涙をこらえきれず座り込む学生もいた。また再会できるという思いと同時に、朝鮮学校に通えないコッポンオリたちに自分たちの存在を知ってもらいたいという朝大生たちの思いがこの涙に表れていた。自分ももらい泣きしそうになった。
最後に中央青商会第27期の金敏寛会長が青商会メンバーらと共に行事の成功に尽力した学生たちに労いと感謝の言葉を伝えながら、「朝鮮大学校の学生たちはこれからの在日朝鮮人運動を牽引していく未来の希望です。今後もその使命を忘れずに、学業と活動に励んでほしい」と語った。
今回、スタッフとして初めて参加した呉香里さん(文学歴史学部1年)は初級部3年生を担当した。4日間、子どもたちを見ながら、「ウリマルの単語やウリマルを使った手話の内容を覚えるのが早かったことに驚いた」と率直な感想を語りながら、「身近なウリマルの単語を学んだり、朝鮮料理を作るなど民族の文化を体感してもらうことで、民族教育を受けられない子どもたちの民族的アイデンティティを育ててあげるのが重要だと感じた」とその意義を語った。また、「ソンセンニム(先生)と子どもたちに呼ばれるのがとても嬉しかった」と微笑んだ。
昨年はスタッフとして参加し、今回は学生スタッフの副責任者と初級部6年、中級部1年クラスを担当した金玄樹さん(政治経済学部3年)は「最年長の中級部1年生が別れの時に泣いていたのを見て、彼らが本当に意義深く、楽しい時間を過ごしたということを実感した」と話した。(国)