【短期連載】ウリハッキョの学校保健②大阪
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みんなの安心につながる場所
府内全校に保健室を/大阪
2020年9月、大阪朝鮮中高級学校(以下、大阪中高)に保健室と相談室がオープンした。同胞看護師、社会福祉士、保育士、カラーセラピスト、公認心理師、臨床心理士ら、在日本朝鮮人医学協会(医協)西日本の専門家たちのバックアップのもと、生徒たちの健やかな心と体が守られている。大阪では現在、府内すべての初級学校に保健室を常設すべく準備が進められている。
学校内に「受け皿」を
「今日の担当は〇〇〇です」―校舎の1階、可愛らしい案内ボードが目印だ。大阪中高では、2つの部屋をそれぞれ保健室、相談室とし、体の不調は保健室、心の不調は相談室で専門家が対応している。保健室には月平均4~5回、相談室には月2~3日、医協のメンバーがボランティアで在室している。
「教室で過ごすことが難しかったり、進路やクラブ活動の悩みなどを抱えている子たちがこれまで相談室に訪ねてきました。また、雑談しにふらっと訪ねてきてくれる学生や教員たちもいます。カラーセラピーは始まった当初から関心度が高く、今ではリピーターも増えつつあります」
相談室で相談員を務める李喜陽さん(社会福祉士、保育士、36)の言葉だ。
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学校保健の拠点として
相談室の向かい側、かつての宿直室をリフォームしたという保健室は風通しもよく、週2回は医協の会員たちが常勤しているため、生徒と教職員たちがホッと安心できる空間となっている。
保健室の利用件数は昨23年度だけで延べ400を数えた。ケガなどの応急対応のほか、体調不良や心身の不調を訴える生徒たちが安静に休める場所だ。
「保健室では治療もできないし薬もあげられない。だからといって、ただ単に休むだけの場所でもない」。そう話すのは、看護師の周英姫さん(65、共和病院嘱託看護師)。
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すべての初級学校に保健室を
中高での4年間の経験を糧に、大阪では現在、府内に4つある初級学校すべてに保健室を常設する動きに拍車がかかっている。
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記事の全文は月刊イオ7月号をご覧ください。
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