遊歩道2(祖国訪問記16)
広告
前回に続いて遊歩道の話。
朝、大同江の遊歩道に来る人たちとして挙げられるのが、勉強をしている子どもたちだ。本を読んだり教科書をブツブツと声を出しながら暗記したりしている。早朝の涼しい時間、家で勉強するより能率があがるのだろう。修学旅行で祖国に来ている朝高生も多い。スポーツクラブの生徒はランニング、吹奏楽部の生徒は楽器の練習をしている。
次に目につくのがカップルだ。こんなに朝早くからデートしなくてもいいのにと思う。腕を組まないと話ができないのかと思う。筆者の青春時代よりよっぽど輝いた日々を送っているではないか。カップルは休日になるとさらに増える。
休日には食べ物を持ってきて。遊歩道の芝生でランチを楽しむ家族やグループも多い。平壌ホテルに滞在するのは11年ぶりだが、そのような光景は以前はあまり見なかった。また、遊園地にあるようなコルクの弾を撃つ射撃場が2つほど、休日になると営業する。売店も出たりして、遊歩道全体がひとつの公園のようになる。
ホテルからチュチェ思想塔の方向と反対の羊角島の方にも遊歩道は続いている。だいたいやっていることは同じだが、道幅が狭いので若干人は少ない。こっち側は河の深さがあまりないようで、釣り人が大同江に入って釣りをしていた。
このように書くと、筆者が毎朝5時ごろに起きて遊歩道をジョギングしているようだが、もちろんそんなことはない。朝鮮に来て1度も体重計に乗ったことがなく、リバウンドの恐怖に日々怯えているのだ。(k)