ワークライフバランス
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近所のホームセンターが最近営業時間を1時間延長した。今までは夜8時。最近、駅前のスーパーは夜10時、12時までの営業が当たり前だし、24時間あいているコンビニも多いので、ホームセンターの閉店時間は早めという印象があったが、こちら側も感覚がずれてきているのだろう。
営業時間の延長は庶民の財布のヒモがなかなか緩まない中で、ホームセンターとしては苦肉の策だろう。しかし、この店のパートや職員にとってはどうだろうか。帰宅が遅れ、寝付く時間や家族と過ごす時間も限られてしまう。もっとも、そんなことは言ってられない、「食い扶持」が求められる社会状況だ。最近唱えられるワークライフバランス、にはほど遠いと思ってしまった。
この類の話はよく聞かれる。日本は世界的に見ても労働時間が長く、これが30代をはじめとする若年者の「心の病」をもたらす一つの原因になっている。
ホームセンターの近くには毎朝夜中に長距離を飛ばしてきたトラックが数台停まっていて、ドライバーが睡眠をとっている。最近は女性の運転手も多い。「安く、早く」を求める消費者は多く、私とて例外ではない。この消費スタイルは一見便利なようだが、やはりこれも誰かの犠牲の上に成り立っている。 「少ないモノで豊かに暮らす」。こんなタイトルの本があったことを思い出した。(瑛)