故郷のはなし
広告
私の故郷(本籍地)は、済州島です。
済州島は石、風、女が多い「三多」で知られる神秘的な島で、風習も独特です。
うちは祖父母の代に日本に渡ってきましたが、今なおその風習は息づいています。
まずは食べもの。夏場によく食べられる冷汁(レングッ)ですが、朝鮮のほかの地方ではしょうゆベースが基本なのに対し、済州島は味噌ベースでお酢を加えたもの。
また、雑菜(チャプチェ)だって、ほかの地方で見られるタレの色が濃くついたものではなく、塩・コショウであっさりと味付けたシンプルなもの。昔、家庭の授業で「チャプチェ」を作ったんですが、味付けが甘くてとても食べられなかった記憶があります。
あと、何といっても、言葉。済州島独特のなまり、方言(サトゥリ)は、ハンパないです!
わが家では「布巾」のことを「サンピ」と言っていたのですが、学校にあがってから初めてこれがとんでもない方言だったことに気付きました。普通の朝鮮語は「ヘンジュ」ですから。
しかし、土地柄ですが済州島を故郷にもつ友だちが多く、「うちもサンピって言うよ」という子が結構いましたが。
また、「肉」のことも「コギ」ではなく「クェギ」と言うそうで、私も小さい時、魚や肉を見ては「クェギ、クェギ」と呼んでいたそうです。
家には済州島の方言で書かれた会話集があります。翻訳なしにはさっぱりわかりません(笑)。
しかし、ハルモ二たちが喋っていた済州島サトゥリを思い出すため、夏休みの間に読んでみようと思ってます。(里)