リメイク
広告
最近、ソン・ガンホとイ・ビョンホン、チョン・ウソンが出演している韓国映画を観にいった。
韓国文化にあまり詳しくないので、実は、ソン・ガンホとイ・ビョンホンは知っていたが、チョン・ウソンのことは知らなくて、同行者から後で「私の頭の中の消ゴム」などに出演していること、超有名俳優であることなどを教えてもらった。
というか、俳優が目当てで観にいったのではなかった。周りは俳優目当てのオバチャンばっかりだったけれど。
なぜこの映画を観たかというと、その題名や作品の宣伝コピーから、1966年に公開された「続・夕陽のガンマン」(原題は「THE GOOD THE BAD AND THE UGLY(善い奴 悪い奴 きたねェ奴)」)のリメイクだと信じて疑わなかったからだ。
「続・夕陽のガンマン」は、「荒野の用心棒」(1964年)、「夕陽のガンマン」(1966年)に続く、マカロニウエスタン(懐かしい呼び方!)の名作である。3本とも監督はセルジオ・レオーネ、主演はクリント・イーストウッドである。まだ観ていない人はぜひ観てください。3作とも面白い(「荒野の用心棒」は、黒澤明の「用心棒」のリメイクで、「用心棒」を西部劇にしただけです)。
まあ、期待というのはいつも裏切られるもので、その韓国映画は「続・夕陽のガンマン」のリメイクでもなんでもなく、変なところだけパクっており、リアリティも無く、変に残虐な場面があり、アクションシーンが続くだけの内容のない作品だった。
ひとつ、気になった場面を書くと、映画の舞台は1930年代の満州なのだが、正規軍である日本帝国軍が1人の賞金稼ぎにやられてしまうという、とんでもなくリアリティのない場面が出てくる(このくだりが、本当にだらだらと長かった)。韓国人の反日感情を考慮して挿入したのかなと思った。あの場面で日本帝国軍が出てくる必然性は特になかったからである。
俳優目当ての韓流大好きの日本人のオバチャンは、この場面を観てどのように思ったのだろうか。
ともかく、こんな作品だとわかっていたら、「サブウェイ・パニック」のリメイクを観にいくんだったと後悔した。(k)