久しぶりに
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先日、朝鮮青年社という出版社の創立50周年の記念パーティーがあった。
私は、朝鮮青年社のOBなので、すべての予定をキャンセルして参加した。
思ったよりもOB・OGの参加が多くなかった。
ちゃんと全員に招待状を送ったんか!と思いながらも後ろを振り返ると、二十数年ぶりに見る顔があった。わざわざ愛媛の松山からやってきたという。彼の顔を見ただけで、パーティーに参加した甲斐があったと思った。
パーティーはイオ編集部の入っているビルの12階で行われた。彼は、参加するために数万円のお金とまる1日ほどの時間を犠牲にしたが、私はエレベーターで30秒ほど上がっただけである。だから、「参加した甲斐」どうこうと、私がエラそうに言うこともないのだが。
朝鮮青年社は、在日朝鮮人の青年たちを対象にした出版会社で、月刊「セセデ」(写真)の発行を中心に、様々な(!?)出版活動を行っている。「セセデ」はその昔、「新しい世代」という雑誌名だった。
私は、社会人生活を「新しい世代」の編集部からスタートさせ、そして、なぜだかわからないが編集部に14年半もいた。入った当時の雑誌をいまめくってみると、悪い意味ではなく、よくこんな硬い雑誌を作っていたなと、感慨深い。
パーティーが終わった後、昔一緒に働いたメンバーで2次会に行った。みんな頭も薄くなりそれなりに老けているのだが、当然のことながら年齢差はいつまでも変らないので、受ける印象はほとんど変らない。印象が変らないのはまた、性格が変っていないというのが大きいのかもしれない。
しかし、若いときの思い出話は、なぜあんなに盛り上がるのだろうか。長い月日のなかで悪い部分がそぎ落とされるからなのだろうが、昔と今の在日朝鮮人をとりまくいろんな状況の違いもあるのであろう。ともかく、懐かしく楽しい時間を過ごせた。
これも現役として朝鮮青年社を支えている後輩たちのおかげである。
月刊「セセデ」はもうすぐ(あと1年ほど)、通巻600号を迎えるので、そのときに、質素であっても、もっとOB・OGを呼んで集まりをもてないかと思っている。(k)