カウントダウン!
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この時期の「イオ」編集部はガゼン、慌しくなります。雑誌作りは、企画会議で特集や単独企画の内容を確定し、続けて記者たちが日本各地に飛んで記事を書き上げ、続けて雑誌に息を吹き込むデザインに取り掛かり、雑誌の顔といえる表紙撮影などを終え、80ページに渡る雑誌を順次完成させていきます。
今作成中の「イオ」は、2010年の1月号。年が変わる最初の号は雑誌の衣替えといいますか、雑誌の新鮮力が問われる「勝負の一冊」だけに気合が入ります。
「イオ」の編集部は、上は50代から下は20代とそこそこに幅のある集団ですが、企画段階から、年令を超え、取材対象への興味や価値観の違いを超え、「2010年1月号のイオ」をめぐって「あーでもない、こうでもない」と議論をたたかわせた上で、今現在は最後の追い込みをかけている訳です。
昔、大先輩に企画通りに取材して記事を書き上げ、さらに取材への協力者や反響をフォローできてこそ、「一人前の記者」と言われたことがありますが、当たり前のことを当たり前にこなすことは、記者生活を10数年重ねた今も簡単なことではないと感じます。新聞、雑誌を問わず、記者の実力はその記事にすべて現れてしまうのですから…。
常日頃、「イオ」を国籍や出自を問わずコリアにルーツを持つ方々や、「コリアな隣人」に興味を持つ日本や世界の方々に読んでいただきたいと思っているのですが、雑誌が軒並み休刊を迫られている現在、雑誌の「鮮度」は生き残る、いや、「読まれ続ける」うえで大事な要素ではないかと思っています。
「メディアは必要だと思う人間が作るもの」、との言葉は取材先で出会った同胞に励まされた一言。日本社会で同胞との付き合いが一切ない、という方にも「読んでみようかな」「開いてみようかな」と思っていただける雑誌って何だろう、なんてことを毎日考えています。
表紙、新連載…。来年の「イオ」については具体的にお伝えできませんが、とにもかくにも追い込みに精を出したいと思っています。
2010年1月号は今月17日に出来上がります!(瑛)