気楽な父親
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うちの息子は、自分の父親が世界で一番気楽な人間だと思っているようだ。実際にそういうことを言っていた。酒を飲んで酔っ払っている姿ばかり見ているからだろう。宿題もしなくていいし、好きなテレビを見られるし、何をやっても怒られないし、夜遅くまで起きてもいいし、本当にいいなあ、とも思っている。まあ、一般的に子どもというのはそんなものであろう。
2年前に月刊イオで、健康問題について連載していただいた同胞のお医者さんは、「自然にいる動物はガンにはならないが、人間に飼われている動物はガンにかかる」と教えてくれた。猿回しのサルは普通のサルより寿命が短いのだそうだ。その原因は、やはりストレスなのだと言っていた。
ストレスはガンをはじめ様々な病気を引き起こすのだという。ストレスには精神的なものもあるし、昔はなかった化学物質が体内に入ることで起こる物理的なものもあるようだ。「現代社会に住む人間はストレスからは逃げられない」と、そのお医者さんは言うのであった。
一般的に、新聞や雑誌の記者、編集者というのはストレスを溜めやすい職業のようである。締め切りに追われるし、活字になって広くいきわたるだけに気を使うことが多いし、不特定多数の人と接触しなければならないし…。月刊誌の場合はまだ余裕があるが、新聞や週刊誌を作っている人は本当に大変だと思う。以前、大手新聞社の元記者の方も、定年退職したあと年金をほとんど受け取らずに亡くなるOBが本当に多いのだと語っていた。
日本は年間の自殺者が10年以上も3万人を超えている。自殺するというのはいろんな意味で労苦があったということであろう。格差が拡大した、閉塞感が充満しているという言葉をよくきく。在日朝鮮人にとっては、なおさらストレスの溜まる社会になってきている。
同胞のお医者さんは、「ストレスとうまく付き合うしかない」と言っていた。確かにそうだと思う。そういう意味では、息子に「気楽な父親」だと思われているほうが良いのかもしれない。
長生きして、いろんな人のいろんなストレスをすこしでも少なくするように、がんばらなければと思っている。(k)
お父さんの背中
そのように大義、使命感に生きる父の背中は子供にとって最上の人生のお手本であり、自己の存在の核となるものだと思います。
私の父もこの日本社会で命を削りながらそのように生きてきましたが、幼い頃の私も父に対してkさんのご子息のような印象をもっていたので、がっくりされたご様子のお父さんの姿が目に浮かび、とても微笑ましく思いました(*^^*) お仕事は男の人生、お仕事が厳しければ厳しいものであるほど、愛する人との団欒の時間には心を開放するものなのだとわかったのは、もう少し大きくなってからでした。
息子さんがお父さんの背中の偉大さに気付き、このエピソードが笑い話となって、家族の団欒を盛り上げてくれる日が訪れるのは、あっという間だと思いますp(^-^)q
pomiさんへ
コメントありがとうございました。
子育てはなかなか思うようにいきませんね。
本当に、笑い話として振り返る日がくるようがんばりたいと思います。