紙媒体
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ブログやツイッターなど、個人が自由に情報発信できる時代になりましたね。これから電子メディアはどんな進化を遂げるのでしょう。それにしても、出版社に務める私たちにとっては、足元を揺るがす情報技術が、日々更新されています。私たちが発信する情報は、今後ますます精査されるでしょう。うかうかしていられません。
私は毎朝、新聞に目を通す「アナログな人間」ですが、やはり1面のトップ、セカンド、サードあたりの情報は気になります。そして、社会的に大きな影響力を持つ事件の解説、裁判判決を一目で追うこともできるのが、新聞の強み。雑誌の比にならない多くの記者たちが足で稼いだ情報を日々チェックできる、という点も手放せない理由のひとつです。そして目にやさしいことも…。
しかし、これらの情報が必ず、「紙」でなければならない理由はありません。
雑誌もデジタル化の波の中でどう生き残るか、を日々試されています。というより、波を乗り越えられなければ淘汰されるのみであります。
本誌は、在日コリアン向けの月刊誌ですが、今年に入って定期購読の申し込みを直接電話で受けたり、メールで受信する機会があり、そのうちに何人かに購読の動機もお尋ねしました。半年前に都内の集会でチラシをもらったことがきっかけで、「イオ」の存在を知ったという方もいらしたし、「イオ」編集部が昨年3月から始めたブログの存在を挙げた方もいらっしゃいました。また、今年から本誌では「ブロガーズ@io」という連載で、日本人ブロガーの方々に原稿を執筆いただいていますが、ある執筆者が定期購読の申し込みをしてくれたときは、紙からネットにメディアが移りつつある時代、自分たちが作った情報の価値が認められたようで嬉しかったです。
もちろん、人を介して「イオ」の存在が知られ、人の手を通して届けられることは、今後も大事にしたい部分です。けれど、もっとたくさん人に知ってもらうためには、ネット戦略をどう構築すべきか。すでに定期購読いただいている人たちに、どのようなサービスを届けられるかは、目下検討課題であります。現在はホームページリニューアルに向け、会議を重ねているところです。(瑛)