門出の日に…
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私が「イオ」の仕事を始めた頃に机を並べていた同僚が先日、結婚しました。
東北地方で産声をあげた彼女が育った場所に民族学校はなく、ご両親は寄宿舎のある遠く仙台の民族学校に、寂しさをのみこみ小学校1年から娘を通せていました。以降16年間、そして社会人になってからも彼女はずっと親元を離れていました。
結婚式でのアボジのスピーチから、彼女やその家族が歩んできた道のりを察することができました。アボニムは「親としてやってあげるべきことを、それほど多くできなかった」と振り返りつつ、「娘は親がいなくても生きていけるけど、友だちなしでは生きていけない」と、ハッキョへの感謝の気持ちを述べられていました。晴れの日を飾った、たくさんの同級生たち。その笑顔もアボジの涙とともに、まぶしくうつりました。
産後復帰して身動きがなかなか取れなかったとき、彼女は物言わず私をサポートしてくれました。過ぎてみると、感謝の言葉もまともに言えませんでした。
そんなやさしい彼女の晴れ姿に何度も胸が何度も熱くなった一日でした。(瑛)