映画「星の流るるせせらぎの辺で」
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24日の土曜日、在日本朝鮮人人権協会が主催するシンポジウム「継続する植民地主義と朝高『無償化』問題」に参加した後、午後5時から市谷で「第10回朝鮮大学校同窓会奨励」の授賞式があり参加しました。この奨励賞は2001年に設けられたもので、朝鮮大学校卒業生のなかで、それなりの業績をおさめたものに授与されるものです。
今年の受賞者は、大阪朝高ラグビー部の呉英吉監督と朝鮮大学校文学部連合同窓会映画製作集団でした。映画製作集団は団体として初めての受賞でした。
何の映画を作ったかと言えば、月刊イオでも何度も紹介した「星の流るるせせらぎの辺で」という作品です。朝鮮大学校創立50周年を記念して製作されたもので、監督は月刊イオの筆頭執筆者である金正浩先生(現在、「ジョンホの読み方」を絶賛連載中)です。
「まとう」という映画のことは、このブログでも紹介しましたが、「星の流るるせせらぎの辺で」はまだ紹介していないので、この機会に紹介したいと思います。
ストーリーを簡単に紹介すると、次のようになります。
――朝鮮大学校の夏休み、チョンソンは玉川上水の遊歩道で絵を描く同胞女性ソンファと知り合う。大学を案内したり「民族」を熱く語るチョンソンに、ソンファは亡くなった父親の遺品だという男性舞踊手の絵を見せながら、父親は朝大にいたのではないかという思いをずっと抱いていたと打ち明ける。父親のことを調べてみようと決心したチョンソンの前から、ソンファは突然姿を消す――(作品のパンフレットから)
スタッフや出演者のほぼ100%が朝鮮大学校の卒業生・在学生で、監督をはじめほぼ全員が初めて映画製作に携わるという、無謀な作品ですが、素晴らしい作品となっています。これも「アバター」より内容は勝っています。今回、奨励賞を受賞したのも当然と言えるでしょう。受賞を契機に、もっと多くの人に観てもらいたいものです。
授賞式が終わった後、映画の関係者でお祝いの飲み会が行われました。そこに、わたしも招待されて参加しました。金正浩先生、ありがとうございました。もっと映画を月刊イオで紹介しろ、ということなのでしょう。
授賞式に参加して何よりうれしかったのは、おみやげに「星の流るるせせらぎの辺で」のDVD(写真)をもらったことです。たぶん、日本語字幕も入っていると思います。
映画が観たいという人は、ご一報ください。少人数の上映会(飲み会)などを開きたいと思います。(k)