自分に試練を与えるため
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朝鮮新報に連載している「おぎオンマの子育て日記」は、毎月私がイラストを担当している。
新報編集局の文化部からの原稿を読んで、いつもほっこりするのと同時に、
私のオモニもこういう思いで育ててくれていたのかな。なんて思ったりもする。
原稿を読んでイラストのイメージをかき立てるとき、下書きの段階でいろんな構図を何パターンか考えて描くのだが、
大抵一番最初に思い浮かんだイメージがイラストに反映されている。
ということは、私は自分の直感を信じているのか…?
…なんか久しぶりに「直感」を味わえたような気がする。どれだけ神経を研ぎ澄ましていないんだ。
そんなことはさておき、現在、子育て日記のイラストは会社のパソコンのマウスで懸命に描いている。
今はペンタブレット(略してペンタブ)を使って絵を描いたりしている人が多いと思うが、
私はいまだにマウス派である。マウスで描くことに最初こそ手こずったものの、
今ではすっかり慣れてしまった。(といっても、下書きをスキャンして上からなぞるだけなので、比較的作業は楽)
でも実はペンタブは何年か前に手に入れている。
長らく使う機会がなかったのだが、「ちょうどいいじゃん」と思い、一度試しに事務所に持っていき、ペンタブで描いてみたのだが。
「……め、めっちゃ描きづらい」
紙やキャンバスに描いていく手を、目で追っていくのと違い、ペンを握っている手は見ずにパソコンの画面だけを見て描いていく難しさ。
思い通り描けないこのもどかしさが、気持ち悪いというか何というか。
この専用のペンをパソコン画面に直接あてて描ければどんなに楽か…。
結局、袋からかっこよくペンタブを「ババ~ン」と登場させただけで、対してその機能やらを充分に発揮出来ずにペンタブの活躍は終わった。
だが、そんなペンタブにまた希望の光が見えてきた。
このまま使わずに押入れの中に閉まっておいて埃まみれになるのはちょっと嫌だ。
そこでどうにかして自分に試練を与えるため、必死でペンタブで絵を描いている。
ただ人間慣れてくると欲が出てくるもの。
もっと高性能なやつが欲しいな~とか、イラスト描けるソフトも欲しいな~と
ほぼ落書き同然なイラストを描きながら「でもお金がぁ~…」と、こんなことばっかり言っている。
ちょっと時間が出来たら某大型電気店で新らしいペンタブを物色してみようと思う。
でも良いペンタブを手に入れたところで、絵柄が大きく変わるとか、そんなことはないのでご安心を。(麗)