「東大寺大仏-天平の至宝-」展
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最近の癒しの時間は、夜じっくりと大仏の写真を眺めること。
なぜかというと、先日、上野の国立博物館で催されている「東大寺大仏-天平の至宝-」展に行って来たのです。
始めらへんの展示は当時の瓦のかけらが続いたので、なんだかなあと肩すかしをくっていると、次の展示場では仏像がこれでもか!とでてくる。当時の創造性、造形性の高さに驚くばかりだった。気を抜くとついを口が開いてしまっていた。
一番おもろいカタチをしていたのが、「金銅誕生釈迦仏立像」。
右手を上に左手を下に向けていて、いまみるとおもしろいカタチ。でも資料をみてみるとこのカタチにも意味があり、「天上天下唯我独尊」というカタチを表しているという。
仏像のおもしろいところは一つひとつ指の先、そして髪型までにも意味があるということ。仏像の台座に書き込まれたひとつ一つに絵にも全て意味があり、その背景を知るとよりもっとおもしろくなる。
仏師「快慶」の作品も目をみはるものがあった。
この人は出自は明らかではないそうなのだが、もしかしたら朝鮮半島の人ではないかなあと想いを馳せる。完成されつくした形。すべての形がなめらかで、色遣いも朝鮮的なものがみられたから。
ひとつ残念だったのが、「朝鮮半島」の文字がひとつも説明にはなかったということ。
もともと日本に仏教が伝えられたのは(538年もしくは552年ともいう)、当時の百済からだという。つまり朝鮮半島。
当時は朝鮮からの渡来僧も多く、日本に仏教や仏像をひろめていったというのに。
東大寺所蔵の経典には新羅語で書かれた写経もみつかっているという。
大仏は東アジアの国の共同の財産ですね。
とても見る価値のある展示でした!
仏像熱が高まり、仏像をまた改めてじっくり見る旅にでもでたいくらいです。
今週末12月12日の日曜までの開催なので、興味のある方はぜひ!
自分のなかでは今年一、二位を争う展示でした。(愛)