25日は横浜へ!
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今週25日の日曜日、4月に創立60周年を迎えた神奈川朝鮮中高級学校が主催する民族教育フォーラム「未来への架け橋」が開かれます。
フォーラムの目的は、朝鮮学校に学ぶ子どもたちの姿を日本の皆さんに知ってほしい、という一言に尽きます。「未来への架け橋」というタイトルは、朝鮮学校という存在が、国籍、民族の違いを越え、人をつなげる可能性を持っている、との思いが込められています。
フォーラムのパネラーは、1998年に日弁連勧告を書いた鈴木孝雄弁護士、国際人権問題に詳しい阿部浩己・神奈川大学教授、神奈川中高勤務30年の張末麗先生、朝鮮近現代史専攻の李柄輝朝鮮大学校教員、専門学校理事長の宋成烈理事長の5人。60年を振り返る映像や、横浜朝鮮初級学校と近隣の青木小学校の子どもたちの合唱も見ものです。
神奈川中高は横浜駅から10分ほど歩いた高台にあります。
ご存知の通り、神奈川県は横浜港を抱える国際都市。とくに1970年代からは「民際外交」を掲げ、足もとの国際化を進めてきました。
「民際外交」とは、長洲県政(1975~95年)を象徴する言葉の一つで、国家間の交渉である「国際外交」にたいして、民衆同士、地域同士の国境を越えた交流を意味する造語で、地方行政の立場から世界平和の実現に寄与することを目的として展開された政策群を指します」(神奈川県のホームページから)
この方針のもと、神奈川県や川崎市などでは朝鮮学校への理解が進み、民族教育を支援する行政の努力が積み重ねられてきました。
神奈川県には、日本で最も古い歴史を持つ外国人学校・サンモール・インターナショナルスクールをはじめ、ドイツ、中華、朝鮮学校が根を張ってきましたが、近年はブラジル、インド、イスラム系のインターナショナルスクールなど新興の外国人学校が生まれています。外国人学校同士が集まって公演をしたりと、ネットワークも進んでいます。これほどバラエティに富む外国人学校を抱えているのは神奈川県の財産ではないでしょうか。
しかし残念なことに、教育と政治を結びつけ、行政自らが教育本来の可能性を狭めようする動きも見られます。
フォーラムには、朝鮮学校に足を踏み入れたことがなく、知り合いに朝鮮学校出身者のいない日本の方々に来ていただきたい!
神奈川朝鮮中高級学校創立60周年記念民族教育フォーラムは、KAAT神奈川芸術劇場ホール(みなとみらい線・日本大通り駅)、13時スタートです。(瑛)