客観的に理解する
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先週のサッカー朝・日戦が終わって、思ったことを書こうと思います。
試合結果は個人的にはうれしいものでした。
それとは別に、日本のメディアと一般市民があのように朝鮮に入国するのは今の朝・日関係を考えると異例なこと。
その分、とても意義のあることだったと思います。
先週土曜日の夜に放送されていたニュース番組で、朝鮮に取材に行ってきた日本のメディア関係者8人の中の一人が、
自身が見聞きした朝鮮のいろいろについて話していましたが、
私はその人のリポートに好感を持ちました。
簡単に言うと、「良くも悪くも言わない」、見たこと聞いたことそのままを淡々と報告していた感じでした。
移動の際、バスの中から見た平壌市内のようす(ローラーブレードを履いて滑っている子どもや、朝の通勤者を旗を旗を振りながら鼓舞する(?)女性たち…)、
宿泊した平壌高麗ホテルの美味しい食事、
試合中、「日本人サポーターたちを監視していた」と報じられていた朝鮮の軍人たちが、
試合のようすを食い入るように見つめている姿などなど。
番組はそれに付け加えて、朝鮮関連のニュース解説者が昨今の朝鮮の「建設ラッシュ」のことを話したり、
ファッションジャーナリストが金日成スタジアムで応援にあたっていた朝鮮の女性たちの「ファッションチェック」をしたり…といった内容でした。
最後、番組の司会者が「まぁ、北朝鮮は表に出る部分は良く見せようとしているんでしょうか」云々と、少々皮肉っぽく締めくくっていたのが残念でしたが、
他のテレビ番組よりはいくらか良心的というか、偏向的な報道ではなかったと思いました。
「良い悪い」は別問題として、日本の方々にはいわゆる「北朝鮮」を客観的に理解してもらいたい、そう願います。
メディアに大きな責任があるとは思いますが、一体どれくらいの方たちが、
「北朝鮮への想像力」を働かせられているでしょうか。
また、それが欠けていることを自覚されているでしょうか。
一方で、「拉致」「ミサイル」の国と恐れ、侮蔑する感情の方はどんどん大きくなって、
それがますます「北朝鮮」との距離を遠くする悪循環を生んでいて、とても残念だと思います。
例えば、朝鮮のあの迫力ある応援も、日本の多くのメディアでは「怖い」「殺気立っている」などと報じられていましたが、
朝鮮の応援文化のあらわれとして理解すれば、また違った見え方になると思うんです。
朝鮮の政治や経済の仕組み、社会と文化など、知らなければ語れない現象は他にもたくさんあります。
でも、今回のサッカー試合のような人と人との往来は、両国の間で何かを変えるきっかけを生む機会だと思います。
人と人が出会えば、何かが溶けて混じり合っていくというか、互いにまっすぐ「興味」を持つことによって
人々の背景にある歴史や社会の仕組みなどについて、誤解や偏見ではなく、正しい理解が進んでいくのではないでしょうか。(里)
応援文化
何回も何回も読ませてもらいました。
どうしてもコメントして気持を残したくて書いています。
私のような凡人にも凄く気持が伝わってきました。
ありがとうございました。
Unknown
ハッとして書き込みました。
客観的にものごとを理解する姿勢は、忘れてはならないと常に心掛けてたいです。
最近、バーや飲み屋で(呑んでばかり。。)知り合う日本の方たちとサッカーの話になることが多いので、「主観的」に話さないように心掛けていますよ。
勉強になりました。