「ロンサム・ジョージ」と「高レベル放射性廃棄物」
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先日、自分にとっては驚いたニュースがテレビから流れてきました。
それは「ロンサム・ジョージが死んだ」というニュースでした。
ロンサム・ジョージとはガラパゴス諸島に生息していたピンタゾウガメという種類のカメで人間により大量に捕獲され、
絶滅されていたとされ、事実上このジョージというカメだけが生き残っているのが発見されたため、
ロンサム(ひとりぼっちの、孤独な、さみしそうな)ジョージと言われてきました。
このカメの存在を私が知ったのは、小学生の頃。いまから20年くらい前です。
好きな漫画に登場してきたのですが、その事実を知ったときはショックでした。
仲間のカメがいないなか、たったひとりぼっちでガラパゴスの地で生きていかなくてはいけなくなったロンサム・ジョージ。
その絶滅危惧種の最後の生き残りであるロンサム・ジョージがついに死んでしまったことで、この種は絶滅したと言われています。
その原因は明らかに人間です。ゾウガメは食料などに重宝され、乱獲されてきたそうです。
人々が気付いた時にはもう遅かったのだろうなとか、想像をめぐらせると、何ともいえない気持ちになります。
取り返しのつかない事態になった時にようやく気づく人間の浅はかさ、とか。
とにかく、ロンサム・ジョージがなくなったことはとても重大な事件のように思うのです。
ここから教訓を学ばなくてはいけないような、そんな気がします。
話し変わって、先日フジテレビの番組でフィンランドの高レベル放射性廃棄物のオンカロという場所が紹介されていました。
世界初の高レベル放射性廃棄物の最終処分場だそうです。
地下深くにトンネル状の道をつくり、そこに原発で使用された高レベル放射性廃棄物を廃棄していき、
将来満杯になれば完全に埋めるそうです。
しかし、高レベル放射性廃棄物が安全と言える状態になるには約10万年後だそうです。
フジテレビは「すごいだろ」的な演出で紹介していましたが、その番組をみて私はゾッとしました。
10万年後の私たち人類の子どもの子どもの子ども……たちは、大量の高レベル放射性廃棄物という、
そんな危険なものがずっとついてまわる世界で暮らしていくのかと想像するだけで、恐ろしくなりました。
後で調べてみると、そういった危険を提唱した映画『100,000年後の安全』というのがあるそうなので、見てみようと思います。http://www.uplink.co.jp/100000/
福島の原発事故は、深刻な多大な被害と引き換えに、地球が人間たちに気づきを与えてくれようとした、と思うのです。
逆にここで気づかなければ、大変な事態になるということも。
ロンサム・ジョージのように気付いた時には遅かった、では原発や高レベル放射性廃棄物の問題はすまされないと思います。(愛)