FC KOREAの活躍
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今月13日から東京都内で行われた第48回全国社会人サッカー選手権大会で、在日朝鮮人選手を中心に構成されているチームFC KOREA(関東社会人リーグ1部所属)が優勝しました。
http://chosonsinbo.com/jp/2012/10/1017hj/
決勝に進出したFC KOREAは17日、東北リーグ優勝の福島ユナイテッドFCと対戦。延長戦の末に1-0で勝利し、大会初優勝。このニュースは試合終了直後からツイッターやフェイスブックなどのSNSで広がり、自分も知ることとなりました。これでFC KOREAはJFL(日本フットボールリーグ)昇格がかかる「全国地域リーグ決勝大会」(11月16日~)への出場権を獲得しました。
FC KOREAは在日コリアンによるチームですが、日本で朝鮮学校を卒業した選手のみならず、韓国出身の選手も所属しています。http://fckorea.org/
かつて日本には「幻の日本一」とも呼ばれた在日本朝鮮蹴球団というチームがありました。在日サッカーの象徴のようなチームです。私も幼いころ何度も蹴球団の試合を観戦したことがあります。うまい表現が見つからないのですが、そのころ多くの同胞たちにとって蹴球団は「おらがチーム」だったように思います。
Jリーグの発足を機に、在日朝鮮人フットボーラーたちにも活躍の場が広がりました。彼らがJリーグや海外のクラブチームで活躍するようになり、人々の注目も自然と個人に向かい。経済的な問題もあって昔の蹴球団のような「在日オールスターズ」の存在は難しくなったことは確かです。
かつて在日朝鮮人はサッカーにさまざまな思いを託しましたが、今もサッカーは単なるスポーツにとどまらない意味を持ち続けています。蹴球団の精神を受け継いだFC KOREAというチームにも今の時代に即したさまざまな可能性が開かれているのではないでしょうか。
JFL昇格をかけた「全国地域リーグ決勝大会」は12チームが参加し、11月16日から行われます。1次ラウンドは4チームずつ3組に分かれ、16~18日に各会場で総当たり、各組1位の3チームと、各組2位の中で成績最上位の1チームが決勝ラウンドに進出。この4チームが30日~12月2日、長崎で総当たりで対戦し、優勝と準優勝が自動昇格、3位がJFL最下位チームと入れ替え戦を行います。
もちろん道のりは平坦ではありませんが、がんばってほしい。そして、一人でも多くの人たちがFC KOREAというチームに関心を持つきっかけになればいい、そう思います。(相)