結婚~当事者としての思い
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秋も深まる今日この頃。最近は「結婚」の二文字が脳裏から離れない37歳、独身です。
なぜ頭から離れないか、というと、昨日のブログで(瑛)さんも書いていましたが、イオの次号(12月号)特集で結婚問題を取り上げることになったからです。
現在、私を含めて編集部の記者たちが取材にあたっています。結婚難が叫ばれる現代、在日コリアンの20代、30代の未婚男女の結婚に関する意識の変化を中心に、結婚を取り巻く環境的な問題にもアプローチする予定です。(瑛)さんが書いていたように、今は「朝鮮・韓国」籍を持つ同胞のうち、5人に4人が日本国籍者と結婚しています。恋愛とは違い、結婚とは社会性を色濃く帯びるものであり、とくに在日コリアンの場合は個人の価値観だけではなく、家族のあり方や同胞コミュニティの存続など、さまざまなテーマが絡んでくる複雑な問題なのだと、取材を通じてあらためて実感しています。
自分にとって今回の取材は正直きつい。なぜか? それは、自らが問題の当事者だからでしょう。
この間、在日コリアン男女による「出会いのパーティ」に参加したり、未婚の人たちに会うなどして、出会いや結婚に対する彼・彼女らの話を聞きました。バリバリ「婚活」中の人、焦燥感いっぱいの人、あきらめモードに入りつつある人、結婚にポジティブな人、ネガティブな人―。歳によって、仕事や生活の環境によって抱えている悩みや気持ちの強さの度合いもさまざま。そんな彼・彼女らの言葉の一つひとつが私の心にグサグサと突き刺さりました。そして問いかけられているような気がしました。「そういうお前はどうなのだ」、と。
この問題に関しては、一歩引いた場所から見ることができない、否応なしに自分の今の状況と向き合うことを求められているのかもしれません。取材対象は自分自身なのではないか、目の前にいる人に質問しているようで、そのじつ、自らに問いかけているのではないか、という感覚。そして、これから書くであろう記事も自らの思いが過剰に込められた主観的な文章になってしまうのではないか、という危惧も心のどこかにあります。
この特集企画は私ともう一人の編集部員が案を出したのですが、正直、安易に企画を出さなければよかったと後悔しています…。しかし、こんなネガティブなことばかり言っていても始まりません。これを機に、プライベートの問題でも成果を上げようというポジティブ思考が大事なのかも(もちろん、仕事にプライベートを持ち込むというわけではありません)。
近々もう一度、出会いの場に参加することになりました。誘ってもらえるだけ、自分はまだ恵まれているのでしょう。せっかく参加できるのですから、「この機会に相手を見つける」、とまではいかないにしても、「現状を打開する糸口はつかもう」という心構えで臨みたいと思います。(相)