重い思いを胸に1年を振り返る
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振り返ってみると、昨年末の金正日総書記の逝去から、あっという間の1年でした。これだけ速く過ぎた1年はこれまでになかったと思います。それは年を重ねるごとに月日が経つのが速くなるということとは関係なく、いろんなことが起こってばたばたと1年が過ぎていったという感じです。
総書記の逝去にともなう行事や特別号の編集に始まった今年でした。金日成主席生誕100周年の行事、2年前から引き続いての「高校無償化」制度からの朝鮮学校排除の問題、そこから波及した朝鮮学校への補助金支給停止の問題、7月の新しい在留管理制度のスタート、日本社会では3.11の大震災、原発事故のことが解決されぬまま落ち着かず、夏にはオリンピックと同時期に独島問題、尖閣諸島問題が浮上してあわただしく、日本社会は政治が安定しないまま右へと傾き、そのまま年末のアメリカ、日本、韓国での選挙へと突入して、そんな結果が待ち受けていました。
100周年を前後して、自分が行きたい気持ちを抑えつつ、久しぶりにイオ編集部から平壌へ2人の部員をそれぞれ3ヶ月間派遣したことなど、編集部内部でもいろいろとありました。
今年の最初のころのブログに、「今年は良い年になるような気がする」というようなことを書いたと思うのですが、まったく逆になり、変な楽観は良くないなと、いま反省とともに振り返っています。
先週の韓国大統領選挙の後、その結果と相次ぐ労働者の自殺に、正直なところ非常に気持ちがふさがっています。「自殺をしなくても」と海を隔てた日本で思うこと自体が何か罪悪感を感じてしまう。
地球や太陽など宇宙の動きにとって、1月1日が他の日と何の変わりもなく特別な日でも何でもありませんが、人間にとっては一応新しい年が始まる日で、気持ちを切り替えられるという利点があります。
世の中が好転する要素があまりありませんが、新年には気持ちを切り替え、世の中が良くなるようにがんばろう、良い雑誌を作っていこう、自分がやれることをやるしかない、今はそういう思いでいます。
みなさんも、良い年末、新年をお迎えください。
イオ編集部の仕事納めは28日です。日刊イオも28日で終了し冬休みに入るため、今年の私の担当も今日のブログで最後です。しかし毎年のことですが、12月30日に初戦を迎える大阪朝高ラグビー部の全国大会の試合の模様を、このブログで報告したいと思います。大阪朝高が勝ち続ける間は更新します。ご期待ください。(k)