字がきたないわたしからのお願い
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自慢ではないですが、子どもの頃から字がきたないと言われてきました。今もたいへんきたない。最近は、ワープロがあるので字を書く機会は以前ほど多くありませんが、手紙などはやはり手書きになり、書くたびに、「うん、きなたいな」と確認しています。アインシュタインもエジソンも字がたいへんきたなかったそうで、わたしもその類なのかと思ったりもします。
最近、テレビを見ていると、芸能人らが決められた文章を書いて、そのキレイさを競ったりきたなさを笑ったりする番組がありました。別の番組では、漢字の書き順を正しく書けるかどうかを争っているものもありました。
わたしが字がきたないから言うのではないですが、個人的な意見として、字がキレイだろうがきたなかろうが、漢字の書き順がどうのとか、どうでもいいと思っています。そもそも漢字なんて、むずかしすぎて書けない漢字が多いし読めないものも多い。覚えれば便利なものですが、小学校で習うぐらいのものを知っていれば十分だと思うし、漢字を知らないからと、バカにすることもバカにされることもないでしょう。字がきたないことをもって、他人をバカにするのもおかしいですね。だから、そんなテレビ番組を見て、「ほっといてちょうだい」と思ってしまいました。
ただ、きたないのにも限度があります。取材で取材相手の話をノートにメモするわけですが、取材から帰ってノートを見ても、あまりにもきたなすぎて、自分の字が読めないということがよくあります。そんな時はさすがに情けなくなります。取材の時は、相手の言葉を逃すまいと走り書きになるということと、画数の多い漢字の言葉などは朝鮮語で書くので(例えば「議題」などは「의제」と書くほうがよっぽど速いですね)、日本語と朝鮮語が混ざってしまい、日本語なのか朝鮮語なのか、後で見ても判断がつかなくなってしまう場合があるのです。
きたないかどうかは問題ではなく、読みやすいか、読み間違いがないかどうかが重要なのかと思います。特に第3者に見せるものは、読み間違いがないように書く必要があるでしょう。例えば、雑誌を作るときにゲラを校正しますが、赤を入れるときに、どのように修正しているのかきちんとわかるように記入しないといけません。手紙を書くときも、読み手の立場に立って、丁寧に読みやすいように書くことが大切だと思います。達筆だとしても、達筆すぎて字が読めないとなると、それもダメだと思います。
話は変わりますが、毎月、月刊イオ編集部には、雑誌にはさんでいる読者カードが送られてきます。読者の皆さん、ありがとうございます。
読者カードに書かれた意見はたいへん編集の参考になりますし、誌面の「読者の声」に紹介させていただくこともあります。プレゼントの応募もかねているので、読者カードから抽選で当選者を決めたりもします。当選した方には後日、プレゼントを発送します。
プレゼント当選者の抽選は、毎月わたしが厳正に行っているのですが、困ることがいくつかあります。
ひとつが記入漏れです。さすがに名前は書いてありますが、住所、電話番号が記入されていないハガキが毎月何枚かあります。年齢は書いていなくても送る際に困ることはありませんが、宅配便の場合、住所と電話番号は必要なので、記入漏れのないようお願いします。郵便番号は書いてもらえるとありがたいですが、書かない場合は都道府県から書いていただけると助かります。
もうひとつ困るのが、ちゃんと記入してあっても、字が解読できない場合です。達筆すぎたり字がたいへんくずれていて、読めないハガキがけっこうあります。普通の文章だと、前後の文脈から判断するということも可能ですが、名前や住所の場合、読めないと困ってしまいます。あと、番地や電話番号などの数字も、「1」と「7」、「0」と「6」の区別がつかないものもあります。
読者の皆さん、読者カードは記入漏れがないようお願いいたします。また、できるだけ読みやすい字で書いていただくようお願いいたします。(k)