校正のはなし
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7月号を脱稿しました。あとはできあがりを待つばかり。この時期、編集部には比較的緩やかな時間が流れています。つかの間の開放感に浸りつつ、気を引き締めるために今日は編集部の仕事について少し書きたいと思います。
雑誌編集に欠かせない校正について。
印刷物につきものの校正とは、原稿と校正刷りを対照し、誤りを修正したりする作業です。脱字や同音異義語の変換ミスといった誤字、原稿の誤りを訂正し、言葉を正す機会でもあります。
記者が執筆しチェックが済んだ原稿はデザイナーにわたり、写真などの素材と合わせて誌面を組みます。構成をするための校正刷りのことを「ゲラ」と言います。あらゆる誤りを排除し、正すために、このゲラを編集部みんなで何度も確認します。初校、再校、再々校、最終校といったふうに。
「誤字脱字を撲滅したい」。編集に携わる人なら誰もが真摯にそう考えていると思います。が、なかなかうまくいかない。
入社当初に(k)さんが貸してくれた(いわゆる借りパク状態。ごめんなさい)「校正のこころ 積極的受け身のすすめ」(大西寿男、創元社、税別2000円)には次のように書かれています。
「校正する者にとって、何がいちばん大切かといえば、ゲラ(校正刷)の言葉とのあいだに、他の何者をも介在させない、一対一の信頼関係を築く読みです。…ゲラの言葉の肉声を聴き取ろうとする、『積極的受け身』の態度です。」
冷静かつ客観的にゲラを見ることができれば、少なくとも、ケアレスミスはなくなります。大切なことは、時間をかけてゆっくりと確認すること以外にありませんが、校正の期間は同じ文章を何度も何度も繰り返し読むため、内容も文章も覚えてしまいます。そうして刷り込まれてしまうとなかなか誤字脱字を発見できません。だから上記のように、「受け身」になって「疑う」ことが非常に重要だといえます。
ですがなんといっても、文字原稿の段階で誤字脱字を最小限に止め、いかに質を保証するか、でしょう。つまるところは、ベースになる個々の見識や知識にかかっていると思います。日々是精進です。
さて、この文章の中に誤字が2つ隠れています。気づきましたか?(淑)
Unknown
開放感 → 解放感
構成 → 校正
でしょうか。
昔、校正の通信教育をやってたことがありましたが、間違ってたら恥ずかしい。
いぬどし様
コメントありがとうございます。
校正のお仕事されていたのですね。でしたら、活字を読むときはついつい誤字脱字をチェックしてしまうのではありませんか?笑
正解は、
①構成×→校正◯
②保証×→保障◯
でした。
①は、わかりづらい問題を出題してしまったなと思っていたのですが、お見事です^^
(淑)様
以前、校正に似た仕事を少ししていたことがありましたが、今はやってません。
印刷物の誤字や事実関係の間違い等は気になりますね。
パソコンのディスプレイは目が疲れるのでそんなに注意深く読まず、最後の文章を読むまで誤字があることに気づきませんでした。