半年ぶりの出張
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近畿・中国地方に出張に行ってきました。広島から東京へ戻る新幹線の中でこれを書いています。京都を出て、今滋賀県あたりでしょうか。
地方出張は1月以来、半年ぶり。今回は1週間、大阪、兵庫、広島で全部で8件取材してきました。
スタートは生野初級学校の納涼モイムでした。8・15を前後して日本各地の同胞コミュニティで開かれる夏のお祭りは、東京では「夜会」と親しまれていますが、大阪では「納涼モイム」と言うのが主流みたいです。私も母校で開かれる夜会に毎年欠かさず参加していますが、他の地域に参加したのは今回が初めて。日本最大の在日同胞の集住地域である生野区だけあって、毎年1200人くらい集まるそうです。屋台の数も、地元の夜会の倍以上ありました。
グラウンドを歩きまわって写真を撮ってたら、生野の同胞たちからやれビールだ、かき氷だ、アイスクリームにタコせん(久しぶりに食べました)、枝豆、唐揚げ…と、いろいろと与えてもらいました(笑)。夜会のクライマックスといえば朝鮮歌舞団の民謡メドレーで広がるチュムパン(踊りの輪)ですが、生野では歌舞団ではなく、歌の上手ないち同胞がマイクを握って盛り上げていました。運動場が広いためステージからは距離のある屋台でも、仕事をしながらオッケチュムするオモニたちの姿が印象的でした。取るに足らない小さな出来事や光景、何気ない会話から見える「地域の色」があるから楽しい。8月号の特集で朝鮮半島南半部の各道の特徴を紹介する企画がありましたが、日本各地の同胞コミュニティバージョンを作っても面白いかもしれません。
出張に行くと、毎日新しい場所に赴き、毎日新しい人と出会います。生野だけでなく、今回もたくさんの同胞との出会いがありました。地方で在日同胞と出会うと必ず、人生でこの人ともう一度会えるだろうか、と思います。今さっき出会って、もう二度と会わないかもしれない、それなのに同胞という共通項だけで温かく迎えてくれる。同胞コミュニティが全国にあるということを人々との関わりで直に感じることができます。
それにしても広島からだとさすがに遠い。一眠りして、ブログを書き終えてもまだ着きません。(淑)
謎のサトゥリ
どうもおじゃまします。
>特集で朝鮮半島南半部の各道の特徴を紹介する企画がありましたが
この特集、興味深く読ませていただきました。
さて、ウチは父が忠清道で母が慶尚道という、在日的には多少珍しい組み合わせ(と私は思っていますが、実際どうなんでしょう?)の家です。
で、子ども時代からよく耳にして記憶に刻み込まれている両親のサトゥリがありまして、言っちゃナンですが「罵倒語」です(すみません、よく怒られてたんですよw)。父の十八番は「チュックパーボ」、一方の母は「モンネミ」でした。
「チュックパーボ」は大きくなっていろいろ語源を調べてみたら、とりあえず「蹴球バカ」の意だったことが分かり驚きました。ただ、なぜこんな言葉が生まれたかまでは今でも不明のままです(だって「サッカーバカ」ですよ?w)。周りの老若の同胞に聞いても「そんな言葉聞いたこともない」との答えしか返ってきたことがありません。
「モンネミ」は勝手に推測すると、「モンナン+イ(できの悪い+ひと)」がなまった言葉で文字通り「できそこない」って意味かな、と考えています。こちらはまだ誰にも知っているか聞いてみたことがないので、同胞社会での認知度がどの程度かは不明です。
子どもの私としては、「なかなか民族誌的興味をそそられる話」と手前ミソにおもしろがっている感じです。(淑)さんはじめ編集部のみなさん、そして「日刊イオ」読者のみなさん、よろしければこの2つのサトゥリを「聞いたことがある」「使っていた」「こういう語源だ」などの情報がありましたら、お返事いただければ幸いです。お気軽に雑談のネタ程度にしてくださってけっこうですので。
長文失礼いたしました。