プサンマル
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가가 가가?
朝から何のことかと思われたでしょうね。
これは慶尚南道の釜山で使われるプサンマル。그 아이가 그 아이야?(あの子が例のあの子なの?)という意味です。残念ながら釜山を訪れたことはありませんが、二人の祖父が慶尚道出身の私にとって、釜山マルはとても懐かしい言葉です。
「話してみよう!釜山語」は、朝鮮語のユニークな出版を手掛けられているHANAさんが今年7月に出版したもので、朝鮮語の方言を扱った珍しい学習本です。
興味深いのは、釜山マルの法則を明かしていること。冒頭の文章のように、語尾の「~야」が「~가」に変わる、「나」ではなく「내」を使う、「ㄱ」を「ㅈ」と発言する―例えば짐치(キムチ)]など。他にも、춥다などのように語幹末にパッチム「ㅂ」がある一部の用言で変則活用がない、ことです。
「아이고,추버라~(うわ~寒い)」と聞けばその人は釜山サラム!
사람 사는 기 다 그런 거 아입니꺼? 어서 오이소,수고하이소…独特な語尾にも釜山の香りがします。
先日、お世話になっている先輩の同胞が、息子が口にした「아제」という言葉を懐かしがり、そして面白がってくれました。幼い頃から何の意識もせずに使っていた아제や아지매も方言なのですね。朝鮮高校に入学したとき、はじめて耳に飛び込んできたのが済州島の「상삐(ぞうきん)」という方言。足立や荒川の同級生たちが話すチェサの文化は驚きの連続でした。
このように、朝鮮半島の色んな言葉に接すると、自分が身につけたウリマルがどんなものかが、浮かび上がってきます。3世といえども、在日同胞が使うウリマルにもサトゥリ(方言)が転がっていると思うと、ますます興味が湧いてきます。
本はCD付き。釜山のチャガルチ市場で釜山サラムと話しているようで、とっても楽しいです。(瑛)