スポーツの秋
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前々回のブログで「読書・食欲・芸術の秋」と書きましたが、スポーツをすっかり忘れていましたね。
小中高と、運動面で目立ったことはありませんでした。いや、下手すぎて逆に目立ったかもしれません。特にバレーボールは全くダメで、いまだにトスもまともに出来ないほど。体育の授業などは、楽しかった記憶がほとんどないくらいです。
しかしキャッチボールは、去年の秋にやってみて初めて楽しいと感じました。教育実習先で、ひとりの男の子が持っていたグローブをなんとなくはめたのがきっかけです。何度か取り損ねたその子のボールをやっと掴んだ瞬間、パシッという音と共に手のひらに伝わってくる振動に軽く感動しました。あ、いま自分でも取れたね…という驚きと、初めて体験する感触が面白くて何度も投げてもらいました。数回受けるとすぐに慣れ、幸い1回目の成功はまぐれではないということが判明しました。翌日その子はもうひとつグローブを持ってきてくれて、その日から私の受け持つクラスではキャッチボールが日課に。毎日ひとりずつ交代して、時には会話をしながら、時にはコントをしながら、時には廊下で、公園で…と笑いの絶えない時間でした。
教育実習の最終日、生徒たちがくれたプレゼントの中に野球ボールもありました。わっ、と思って見ると生徒一人ひとりの名前と「ソンセンニム コマッスンミダ(先生ありがとう)」の文字が。青春ドラマのような展開に号泣です。
よく「心のキャッチボール」といいますが、向かい合ってボールを投げていると自然と相手のことをしっかり見て考えるようになります。スピードはこれでいいか、方向はこれくらいかなど、お互いに相手が取りやすいよう気をつけながら続けることでいつの間にか打ち解けられる気がします。ボールを受けた時の感触に加えて相手とのそんなやり取りも楽しく、実習が終わって大学に帰ってもしばらくは野球部の道具を借りて友達とキャッチボールをしていました。冬休みは家にまで持参して弟とも(いま考えるとよく付き合ってくれました)。
大学を卒業してからまだ一度もキャッチボールをしていません。教育実習からそろそろ1年が経つと思うと、あの感覚が無性に懐かしくなります。せっかくスポーツの秋でもあるので、思い切って一式を買ってしまおうか悩みますが…。まずは定期的に練習に付き合ってくれる相手を見つけてから考えることにします。(理)
Unknown
Cricketでは、Wicket-Keeper (BaseballでいうCatcher) 以外の全員が素手で守ります。ですからキャッチボールをするときも素手です。素手で硬いボールを受けるのはなかなか怖かったですね。