文通
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昨日、帰宅すると、東海地方の友人から喪中はがきが届いていました。
この年になると結婚式や出産の知らせより、訃報を聞くことが増えてきました。自分を育ててくれた親御さんとの別れ。いつか来る道とわかっていても辛いものです。友人は今年2月にアボニムが他界されていました。
友人との文通は小学校5年から始まりました。当時、クラスでは他の学校に突然手紙を送り、文通を始めることが女の子の間で流行っていて、「〇〇〇学校 5学年 出席番号〇番目」という宛名を書き、ワクワクしながら返事を待つ、ということをやっていました。返事をくれたのはSさん。うさぎのような跳ねるような字からSさんも手紙を喜んでくれた気がしたことを覚えています。
私たちはその後もずっと文通をつづけ、進路を悩んでいたころには、Sさんの手紙を何度も読み返しながら自分の気持ちを確かめていたこともありました。
そして、社会人となった20代のある日、私たちは名古屋で初めて会いました。彼女はピアノの先生、私は記者という仕事を手にして間もない頃でした。
その時々の思いを伝えていたせいか、時間は自然に流れていきました。そして今も、たまの文通が続いているのです。
早いもので編集部では今年最後のイオを作っています。雑誌は半分以上が連載ものですが、今年で終わる連載のなかにマンガ「コッソンイ」があります。
最終回は、今から11年前に京都の中学生が書いた「文通」という作品です。
合唱コンクールで出会った二人の女の子が文通をはじめ、手紙を通して心を開放していくなかで一方の女の子が衝撃の告白をします。
「文通」、最終回にふさわしい作品です。12月号を手に取られた方はぜひ読んでみてください。
また、マンガ「コッソンイ」のバックナンバーは、イオのホームページから見ることもできます。
https://www.io-web.net/2013/10/ebook/(瑛)