ウリハッキョの芸術コンクール
広告
今年もウリハッキョでは、在日朝鮮学生中央芸術コンクールが行われました(10月30~11月1日、於大阪朝鮮文化会館)。今年で46回を数えます。ウリハッキョのいち生徒だった頃は芸術部に所属していたので、46回中の9回は私も参加しています。
現在は、東日本と西日本で行われる予選を経て中央大会に上がるのは中級部、高級部のみですが、当時は初級部も同様に地方予選と中央大会がありました(2000年を前後する時期に、初級部においては東西それぞれで競われるようになりました)。
私が通っていた東京朝鮮第9初級学校は当時、舞踊においてはちょっとした有名校で、中央大会は常連。当時は既成作品、創作作品に先立って朝鮮舞踊基本動作も審査されていたのですが、第9ハッキョの順番が回ってくると毎年他校が覗きにくるほどでした。
今思い返せば、初級部にしては結構なスパルタだったと思います。踊りの体づくりの基礎となるバーレッスンからみっちりと叩き込まれ、柔軟体操、筋トレは部員の一人でも怠ければ連帯責任で全員が最初からやり直し、というふうに容赦なくしごかれました(笑)。それが中高級部での部活動において大いに活きたわけですが。
朝鮮新報によると、今年は生徒ら1538人が185演目に出演したとのこと。
舞踊部OGとしては、やはり舞踊部門でどのような創作作品が並ぶのか、毎年気になります。
というのも、主に各校の舞踊教員らがつくる創作作品には、その時々の朝鮮半島や日本、在日朝鮮人社会を取り巻くさまざまな状況や出来事、問題がテーマとして描かれることが多いからです。
私が在学時の第9ハッキョを例に上げると、初級部4年(1994年)は「チマ・チョゴリ事件」、5年は学校創立50周年、6年は日本学校からの転入生、といったテーマでした。
他校の演目では、アトランタ五輪柔道金メダリスト、ケ・スニ選手の快挙を描いたもの、朝鮮の人工衛星光明星1号などが印象に残っています。
技術とともに、表現することを通して子どもたちにアイデンティティやいろいろな問題意識を授けようと、先生方は創作にも指導にも苦心されたことでしょう。当時も今も。私自身、価値観の形成に舞踊(部活)が果たしてくれた役割はとても大きいです。
今はFacebookなどで各校や保護者がいち早く動画を発信してくれるので、今年もありがたく拝見しています。優秀作品にも選ばれた群馬初中の男声4重唱を観ましたが、編曲もさることながら、ウィーン少年合唱団にも負けてない美声です(笑)。動画は群馬ハッキョのfacebookページでご覧になれます。
近年、ウリハッキョの運動部の公式試合での目覚ましい活躍を誌面で大きく取り上げているのに比べ、芸術部は部活動そのものを取り上げる機会がなかなかないので、来年はその裏側も含めて取材できたら、と思っています。(淑)
Unknown
いつも楽しみに読んでいます。
芸術コンクールの予選は東日本と西日本のブロックで行われているんじゃなく、東日本、東海、近畿、中四国九州の四つのブロックで行われていますよ。
これからも頑張ってくださいU+263B