特定秘密保護法とカナリアの朝鮮人
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昨年12月26日に第2次安倍内閣が成立して、1年が経とうとしている。安倍内閣が真っ先に行ったのが、「高校無償化」制度から朝鮮学校を完全に排除するための省令の改悪だった。そして1年経った今、特定秘密保護法が成立した。この法律についてはいろいろと書かれているので詳しく触れないが、内容もめちゃくちゃであるし、成立のさせ方もめちゃくちゃ。今の日本をよく象徴しているものだ。
ちょうど1年前の12月12日に、私はこの日刊イオで「日本人への弾圧とカナリアの朝鮮人」という文章を書いた。http://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/c16e566d99ccad06eaf3d52dc75e7a73
放射能瓦礫処理をめぐって大阪で不当逮捕があったことに触れながら、公権力の乱用、弾圧のための逮捕であると指摘した。そして、次のように書いている。
「日本で朝鮮人は「カナリア」の存在だと言われてきたと、大先輩の記者に教えられたことがある。地中のトンネルに入るときに有毒ガスがあるかどうか、カゴのカナリアが死ぬかどうかで判断した。日本が軍国主義へと進む前に、必ず在日朝鮮人に対する弾圧が先行したのだと、その後、軍国主義に反対する日本人にも弾圧は拡大していったのだと、大先輩は語っていた。
常に在日朝鮮人は弾圧を受けてきたけれど、90年代後半に入り、特に拉致問題を口実に、在日朝鮮人への攻撃が強まっていたことを、今の日本社会を見ていて思い返してしまう。」
1年前に書いたことが、現実となってさらに日本社会で進んでいるようだ。
特定秘密保護法が成立したのは今現在だが、ずいぶん前からその動きは始まっていた。極端なことを言うと1945年8月から始まっていたと言っても過言ではない。
反対する国会議員(政治家)やマスコミは、特定秘密保護法がいかに悪法であるのかを力説し、与党の強引なやり方に「民主主義の否定だ」などと非難の声を高めている。しかし、待ってもらいたい。
朝鮮民主主義人民共和国や在日朝鮮人へ弾圧・圧力が加えられてきたことに対し、国会議員やマスコミはどのような態度を取ってきたのか。
日本政府は今年4月5日の閣議で、朝鮮籍船舶の入港禁止と朝鮮からの輸出入全面禁止の措置、いわゆる「制裁措置」を2年間延長することを決めた。延長は9回目にもなり、期間も初めて2年間になった。ほとんどすべての国会議員とマスコミは、これを当たり前のことと捉えている。また、朝鮮がロケットを打ち上げたり核実験をするたびに、国会では全会一致で抗議決議案が可決される。誰一人、異議を唱える議員はいない。マスコミは「「ロケット打ち上げ」と称する事実上のミサイル発射実験」などとバカな報道を繰り返してきた。
朝鮮学校への「高校無償化」適用除外にどれだけの国会議員が反対しているのか。地方自治体の政治家たちは、朝鮮学校に対する補助金をストップさせている。総聯機関や在日朝鮮人に対して罪をでっち上げての不当な強制捜査が繰り返されているが、国会議員は声を挙げないし、マスコミも警察当局の情報を垂れ流すだけだ。
こんなでたらめなことをしてきたために今がある。事態は取り返しのつかないところまで来てしまったのかも知れない。
「北朝鮮はけしからん国だ。制裁を受けて当たり前。それとつながりをもつ朝鮮総聯や朝鮮学校もペナルティを受けて当然だ」という思考がある限り、特定秘密保護法を可決させ日本を戦争のできる国にしようとする勢力に絶対に対抗できないし、押し戻すための運動も生み出すことはできない。(k)
今秘密保護法案事件と戦争
読ませていただきました。今、ここまで↓論じています。今後、庶民同士の目的のために貴殿のこの貴重な論点も勝手に活用させていただきます。有難うございました。
今秘密保護法案事件、沖縄では理屈抜きに戦争を感じました。一日経ってこのような↓理屈に至りました。仮に私の6人の子の被害以外のこの内容が50パーセント未満の正解率だったとしても法案撤回を望むのです。
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/abe_cabinet/?id=6099850
http://polls.dailynews.yahoo.co.jp/domestic/10477/result
今この↑Yahooのアンケートとみんなの意見へこれ↓反対意見を投稿してきました。反対理由は二つある。