絵本で世界旅行!
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大人が子どもの頃に戻ることはできないものの、子ども時代を追体験するような出来事は暮らしの中でよく訪れます。それは、子どもに絵本を読みきかせたり、子どもが借りてきた本を夢中になって読んでいる姿を見て、「どんな本だろう」と手にとる時です。「自分はこの頃どうだったっけ?」と幼少期を思い返します。
来年のイオでは、世界の絵本を紹介する予定ですが、紹介するリストにあげた絵本を娘が偶然にも図書館で借りてきて「読んで」とせがんだ時は不思議な縁を感じました。
今回、世界の絵本を探しに、上野の国際子ども図書館や板橋こどもボローニャ絵本館など、世界の絵本があふれる場所を訪ねましたが、日本でこれほどたくさんの絵本にお目にかかえるようになったのも、世界と日本が近づいた証でしょう。一方、日本の子どもが楽しんでいるような、「立派な絵本」が出版されない国も多く、紛争や戦争の中で生きるその姿が浮かびました。ペーパーバックの絵本もたくさん見かけました。しかし、だからといってその国の子どもたちが民話や世界の物語に接していないわけではなく、おそらく読み聞かせてあげる親や先生はきっといるはずです。口伝えの民話や物語を絵にして文章にして、という出版の営みは各国が置かれた経済事情にもよるからです。
日本で出版された海外の絵本といえば、戦後は欧米ものが多かったものの、21世紀になってアジアの本が本格的に翻訳・出版されだしました。この10数年の間に出版されたアジアの本は数知れず、これほど多くの絵本が身近になったのも、作家、編集者の努力のたまものです。しかし残念ながら、この1年は日本とアジア諸国が領土・歴史問題で関係が悪化したため、出版点数がグンと減っていることが関係者を悩ませています。
このたび、アジアの児童文学に詳しいKさんに紹介いただいた中国の「ヤンヤンいちばへいく」台湾の「小魚シャオユイのさんぽ」をさっそく手にとってみました。庶民の暮らしが淡々と描かれ、主人公の子どもが育つ家庭の空気も運んでくれたこの2冊は、今まで出会ったことのない絵本でした。絵本で世界をめぐる旅を楽しんでいます。(瑛)
Unknown
ウチのカミさんが思うところあって
図書館で絵本を山ほど借りてきました。
「○○(子どもの名前)が食いつきそうな絵本てあるかな」
「そーだねー」。
ひとしきりタイトルと中身を流し読みして、私がツボったのが
「いつも ちこくの おとこのこ ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」
というイギリスの絵本。
主人公の男の子の名前がバカ長くて、しかも何回も繰り返し出てくる。
音のリズムと内容のナンセンスさが、現代イギリス版の「寿限無」みたいな感じ
とでも言えばいいですかね。
子どもに与えてみたところ見事に食いつき、
「ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」という言葉を
死ぬほど読み上げては、うひょうひょ喜んでいました。
もう絵本を返してひと月以上経ちますが、
今でも「ジョン・パトリック・ノーマン・マクヘネシー」
がすらすら口から出てきます。
すげーな子どもの記憶力ってw