連載・日本軍「慰安婦」の肖像
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3月29日、北南、海外の女性らが一堂に会した日本軍性奴隷問題解決のための討論会が、中国・瀋陽で行われました。朝鮮新報はじめ韓国メディアが報じています。
朝鮮新報/日本軍性奴隷問題討論会、中国・瀋陽で開催
今回の討論会は7年ぶりで、朝鮮民主女性同盟と韓国挺身隊問題対策協議会をはじめ、北と南、海外の20余の女性団体が参加し、日本からも在日同胞代表団が参加しました。記事によると、問題解決に向けた様々な議論がなされ、また、日本軍「慰安婦」被害者である吉元玉さんも参席し、証言しました。
月刊イオでは2014年から、日本軍性奴隷制度の被害者らの半生を、連載で伝えています。
これまで奉奇、金学順、朴永心、姜徳景、李京生、金順徳、李桂月、文玉珠さんを紹介してきました。そして来週刷り上がる最新号では李福汝、李寿段さんを紹介しています。
当連載で伝えているように、被害者ら個々の連行形態や連行先、被害状況は一様ではなく、戦後においても故郷に帰ることができた人、日本や中国、タイなどで他郷ぐらしを強いられた人など様々です。毎回、ハルモニたちの半生をたった800字の枠に詰め込みながら、ハルモニたちの推し量ることのできない痛みを切り取ることへの罪深さと、責任の重みを感じています。
同時に、歴史修正主義者が跋扈し、相次ぐ政治家の妄言で被害者へのセカンドレイプが繰り返される昨今の日本社会で、この問題を絶えず伝え続けること、「慰安婦」という呼び名ではなく、一人ひとりの名前と顔、声を刻み伝えることの今日的意義を、回を重ねるごとに実感しています。
連載には毎月多くの感想が寄せられており、予想以上の反響を受けています。誌面では紹介しきれないそれら一部をここで紹介したいと思います。本誌連載で伝えているハルモニらの半生とともに、その凄惨な被害に触れた読者の率直な感想を、ぜひ読んでみて下さい。(淑)
●記事、写真を見て衝撃を受けました。今までテレビのニュースで聞いただけだったのですが、本人の写真、告白を読みとても胸が痛かったです。(京都府、30代同胞女性)
●ハルモニの記事を読み、憤りを感じました。その過去を「売春」と言い放った日本の政治家が許せません。(広島県、30代同胞女性)
●とても心が痛く、また現実に起こった過去を私たちは決して忘れてはいけないと思う。(兵庫県、30代同胞女性)
●毎回記事を読みながら心が引き裂かれる思いです。同時に忘れてはならぬ過去を写真と一緒に読者に伝えて下さり感謝します。このような記事を私たちのような若い世代の人が勉強し、子どもたちに伝えていかなければ…。(千葉県、30代女性)
●文章はあまりにショッキングなものでした。私はもう70年以上前のことだからと思っていましたが、まずこの事実を日本人が認識することが第一だと思います。(岩手県、50代日本人男性)
●言葉にできない怒りと悲しみの気持ちがあふれてきた…。(北海道、20代同胞男性)
●李京生さんの記事を見て、震える思いをしました。こんなにも、人間とは思えないようなひどいことがあったのかと、驚きと戸惑いで目の前が真っ暗になりました。「慰安婦」問題は解決しているなど言っている政府にこの記事を読んでもらいたいです。解決、未解決といったことではなく、実際にこんなにもひどいことがあり、今でも苦しんでいる人がいるということを知るべきです。この記事を読んで何も感じない日本人がいるのであれば、本当に日本の未来は暗いと思います。この事実を、何も知らない日本人に伝えなければならないと感じました。(三重県、20代日本人女性)
●私は「慰安婦」と呼ぶことに怒っています。誰が名づけたの…。当時まだ幼かった被害者の方々に失礼じゃないですか。もしかして、私のオモニだったかもしれない、そう考えこみました。(愛知県、70代同胞女性)