ありがとう
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あまりにも突然の別れだった。
何が何だか、訳がわからぬまま、嘘であって欲しい、夢であって欲しいと願う自分と、現実を受け止めようとしている自分が混在していた。
仕事をしていても、歩いていても、何をしていても、涙が止めどなく溢れてくる。
ただただ悲しい。悔しい。歯痒い。
自責の念が生まれては消え、生まれては消える。
あどけない表情で八重歯を覗かせ、目を細めながら無邪気に笑っていた君は、永い眠りについていた。
とても綺麗だった。
肩の力を抜けよ!
一人で抱え込むな!
いつも他人の事ばかり心配して、自分の事も心配しろ!
君に伝えたい事、してやりたい事、まだまだ沢山あった。
君の喜び、悲しみ、怒り、痛み、あらゆる感情を見てきた。
お節介で、お調子者で、不器用で、言うべき事ははっきり言う。
人の痛みを誰よりも理解し、誠実で、真摯で、純粋で、綺麗な心をしていた。
君は、こんなにもたくさんの人に愛されていた事を知っていただろうか。
君とこれからも、希望ある未来を共に歩んで行こうと、そう思っていた。
君の言葉が、何よりの励みになった。
もう共に笑い合い、言葉を交える事は出来ないけれど、君と、君の言葉はみんなの心の中に永遠に生き続ける。
お疲れ様。
ゆっくり休んで。
この痛みと悲しみ、君が残してくれた全てのものを力に変え、私たちは少しずつ、前へ進んで行く。
ありがとう。
いつかまた、必ず逢える事を祈って。(麗)