幼なじみの手作り新聞
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地元の友人から小包が届きました。開けてみると可愛い雑貨、日用品と「誕生日おめでとう」のメッセージが。また、その友人の手作り新聞が入っていました。もともと「職場で小さい新聞を作っているから、こんど送るね」と聞いていたのですが、ちょっとしたサプライズも用意してくれていたようです。
彼女とは中学の頃からの仲で、出会ってから今年で12年になります。私が高校から地元を離れてからも年に1、2度会うなどして連絡を取り続けてきました。高校、大学、そして社会人と、年を重ねるごとに少しずつ変わっていく考えや価値観をお互いに報告し合うのが楽しみでした。
現在、彼女は実家を遠く離れた市の役所で働いています。それまで私は公務員に対して、失礼ながら「どこも同じ」「安定」というイメージしかありませんでした。しかし彼女の話を聞き、そこに住む人々に合った特色のある活動をしているのだと知りました。
彼女は地域包括支援センターという部署で、主に地域の老人を対象とした運動教室の開催や家庭訪問、健康調査のデータ管理などをしています。地域包括支援センターとは、住民の保健・福祉・医療の向上、介護予防マネジメントなどを総合的に行う機関だそうです。
日々の経験から得た気づきや利用者から寄せられた声を発信することによって、地域交流が広がるきっかけになればと、新聞を作ることを思いついたとのこと。言われたからやるのではなく自分がやりたいからすぐに行動に移す、そんな彼女の姿に刺激を受けました。
実際に読んでみると文章がほんわか可愛らしく、おじいちゃんおばあちゃんが好きな彼女の性格がにじみ出ています。写真を多用したレイアウト、イラストを使った説明、文字の大きさや強調などで読みやすい文章、また血圧や熱中症と時期ごとに取り上げる内容…。本当に読み手を考えて作られたものだと感じました。なによりも、そういったものを今まで全く作ったことがないのにチャレンジしてみる姿勢がすごいです。手作り感に溢れ、とても親しみやすいものになっていました。
どんな場所でも、どんな仕事をしていても、自分が関わることがらや目の前にあるものに対する情熱を持つこと。新聞を通して、彼女の仕事への心がけが伝わってきました。(理)