フロム平壌
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日刊イオ読者の皆さん、ご無沙汰しております。3週間ぶりの更新です。
突然ですが私は今、取材のため朝鮮民主主義人民共和国に来ています。5月16日に日本を離れ、北京に1泊して翌17日に平壌に入りました。
滞在期間は3ヵ月間。イオの記者が平壌に駐在するのは2012年の(相)さん以来2年ぶり、私自身は4年ぶりの訪朝です。本誌でも朝鮮に関する特集や連載をいろいろと用意していますが、ブログも可能な限り執筆し、現地からいろんな情報を発信していきたいと思っています。
さて、朝鮮に来て今日でちょうど3週間が経ちました。到着早々から平壌科学技術大学や各地の農村を取材し、国際的な観光都市として開発が進む元山市にも出張に行ったり、はたまた修学旅行中の朝高生に同行して平壌市内の新スポットを見て回ったりと、充実した日々を送っています。
訪朝は今回で5度目ですが記者としての駐在は初めてで、学生時代の迎春公演や修学旅行、代表団などのそれとはわけが違います。過去の訪朝と比べて、見聞きできるものの幅の広さに記者としてやりがいを感じる一方で、責任の重さや不安も感じています。
私が最後に訪朝した2010年以降、2012年を前後して朝鮮民主主義人民共和国をめぐる内外の情勢はめまぐるしく変化しています。人々の生活レベルでも、4年の間で様々な変化があったようです。街並みしかり、人々の服装しかり、車の台数しかり。百貨店には国産の商品も格段に増え、パッケージデザインも多様化しており、文化生活の拡充も実感できます。一方で、人々の温かさや自負心といった面には、何度訪れても変わらないものを感じます。まだまだ断片的ではありますが、知識と経験をこつこつと積み重ねながら視点を広げ、これから本格的に始まる取材に臨んでいきたいと思います。
余談ですが、元山を訪れた際、楽しみにしていた万景峰92号との再会は、折しも定期修理中で叶いませんでした。朝・日政府間合意の発表は、出張から戻った翌日のこと。単なる偶然ではありますが、万景峰92号も久しぶりに同胞たちを乗せるため準備をしていたのかな、なんて考えたりしました。もし滞在中に日本による制裁が解除され、8年ぶりに運航が再開し万景峰92号が同胞たちを満載して入港するならば、そのときはぜひまた元山まで出向き、在日同胞たちと朝鮮の人々の喜びの声を伝えたいと思います。(淑)