W杯と群馬の朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑
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昨日、(麗)さんがサッカーW杯には興味がないということを書いていましたが、私はある程度は興味があって試合も見ています。今回の大会は、日本では早朝にテレビ放送することが多いですね。この歳になると、朝、目が覚めるのが早く、起きた時間にテレビをつけて試合を楽しんでいます。今朝も5時に目が覚めたので、ブラジル対メキシコの後半戦を見ることができました。
ただ、ブラジルでW杯に反対するデモが多発していると伝えられており、単純に楽しむことができません。「スタジアムを作るなら民衆の生活向上を!」などと訴えているのですが、サッカーが大好きなブラジルの人たちが自国開催のW杯を反対するのだから、よっぽど矛盾が噴出しているのでしょう。
それにしても歳月の流れは速い。朝鮮が44年ぶりに出場した南アフリカ大会からもう4年が経ったとは信じられません。今大会、自分の中であまり盛り上がらないのは、朝鮮が出場していないからだと思います。
それとは別に、年々、オリンピックやサッカーW杯に興味が薄れている自分がいます。必要以上に国威発揚の場となっていることが大きな理由の一つです。日本での「ニッポン、ニッポン」の連呼にも何か怖いものを感じてしまいます。
4月23日の私のブログで、「群馬の朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑の存続の危機に―政治的とはどういうことか」http://blog.goo.ne.jp/gekkan-io/e/43fa2f2dc83dae3b39c51672b6b3433b
という文章を書きました。その後、群馬県議会の産経土木常任委員会で追悼碑 撤去の請願が採択され、16日の群馬県議会本会議で撤去が賛成多数で採択・可決されてしまいました。群馬の友人はフェイスブックで、「自民党議員のヤジが飛び交う中、設置許可更新や不採択を訴えた市民派の議員の訴えもむなしく群馬県議会本会議(6/16)において賛成多数で採択・可決されてしまいました」と報告しています。
過去の日本の国家犯罪を反省し犠牲となった人々を追悼しようとすることに対し、排外主義者、歴史修正主義者が撤去の声をあげ、それを県議会が採択する、そんなことが当たり前に起こるのが今の日本です。後は知事の決裁にかかっているとのことです。追悼碑存続のために引き続き要望の声をあげることが必要です。
さて話は変わり、月刊イオ7月号が完成しました。
特集は「集まれ! 趣味人」。鉄道やバイクなど定番の趣味からフラダンス、クレイクラフトなどちょっと変わったものまで、趣味を楽しむ人たちを紹介しています。また、各地のユニークなサークルも紹介しました。最後には朝鮮問題のチラシを収拾する日本人、朝鮮音楽にのめりこむ日本人も登場します。
ちなみに、私の趣味は囲碁です。
特別企画は「私もハップモ」。朝鮮学校には在日朝鮮人だけでなく、いろんな国の人たちが子どもを送っています。ロシア、コンゴ、中国、ネパールから来たハップモ(保護者)たちの家庭を取材させてもらいました。なぜ朝鮮学校に子どもを送ったのか、子どもを送って朝鮮学校に対する考えがどのように変わったのかなど、興味深い内容となっています。
「私もハップモ」という企画を思いついたのは京都に取材に行ったときでした。京都のある朝鮮学校で通学バスを運転する日本の方を取材しました。朝、通学バスに一緒に乗って家々を回ったのですが、金髪の白人女性が、ハイと子どもをバスに乗せるのでした。目が点になりました。聞くと、ロシアからきた女性で、在日同胞男性と結婚して子どもを朝鮮学校に送っているとのこと。その後、各地の朝鮮学校に同胞と結婚したいろんな国の人たちが保護者となっているということがわかり、企画を立てたのでした。京都で会ったアナスタシアさんは今回、誌面にも登場していただいています。
特集、特別企画以外にも、東京で行われた第12回日本軍「慰安婦」問題アジア連帯会議のことや、再開された朝・日政府間会談の合意内容などについて掲載しています。今月号も充実した内容となっています。ご愛読ください。(k)