スイスデザイン展
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先日、東京オペラシティアートギャラリーで開催されている「スイスデザイン」展に行ってきました!
展示会に行くのは実に半年ぶり、デザインに携わるものとしては恥ずかしい限りですが、なかなか時間をとれずにいました。
なぜこの展示会を見たいと思ったかというと、その展示説明の文章に、デザインに携わる者として、デザインの普遍性につながるなにかを見つけられるかもと思ったからです。
「永世中立国として独自の道を歩んできたスイスは、デザインの分野でも質の高さとユニークさで世界の注目をあつめる存在です。実用性と機能性を好み、伝統と最新技術を融合させながら手仕事的なぬくもりと美しさを愛するスイス人気質は、「スイスブランド」として現在に受け継がれています。日本とスイスの国交樹立150年にあわせて開催される本展は、両国の交流の始まりを導入として、近代デザインの草創期から、その開花を迎える20世紀中葉、そして多様な価値観とアイデアの展開する現在まで、スイスから世界に向けて発信されたさまざまなデザインを紹介します。」
そう、スイスとはデザイン分野では質が高いと有名。まず、国旗からして単調な、赤い縦に白い十字という、とても完成されたデザイン。そして出版やグラフィックに関わっているデザイナーには有名な書体である、とても完成度が高く、汎用性がある「ヘルベチカ」という書体のデザイナーもスイス人デザイナーなのです。
まず展示場に入ると、写真撮影可能という、2作品が展示されていました。
スイスの国旗を表したインスタレーション。
そして何枚ものパターンの布を前後に張り巡らせた展示物。ひとつひとつ独立した模様がレイヤーのように前後に重なると、また違う模様になる。その実例をありのままに見せられて、デザインの無限の可能性を感じました。
スイスのデザインはシンプルな線、そして、色、形、それらが絶妙に組み合わさっていて、完成されたもの。驚いたのが1950年代のもののデザインが現在でも通じるデザインのかっこよさで表現されていたこと。
そして面白かったのが、グラフィックだけではなく、様々な分野のデザインが見れたこと。子ども用玩具のネフスピールやテキスタイル、バッグやスウォッチ、照明器具など。そしてヘルベチカなどの書体も展示されていました!
デザインをする際に一番難しいのが、「シンプルに仕上げる」ということ。
イオ編集部にきて上司から習ったのが、「DTPデザインはプラスのデザインではなく、マイナスのデザイン」というもの。余計なものをそぎ落として、マイナスにしていく、それが良いデザインにもつながる、というものだったと思う。
いまでもシンプルに仕上げてください、と言われると、記事などの素材によってはとても難しいのです。
しかし、今回のデザイン展では改めてシンプルな線、配色、形による完成度の高いデザインを目に触れることができ、シンプルなデザインの訴求力の高さを実感しました。
雑誌デザインをする際にも、今回のデザイン展で目に焼き付けたものたちを取り入れていきたいと思います。(愛)
「ヘルベチカ」とスイスの歴史
こんな展示会をやっていたとは知りませんでした^^。
ところで、欧文フォント「ヘルベチカ(Helvetica)」なんですが、
この名称にはローマ人がかつてスイスの地を指して呼んだ名という、古い由来があるんです。
(古代ローマの言葉だから、もちろんラテン語)
独・仏・英・伊以外の周辺国の中には、今もラテン語の方に由来する言葉で
「スイス」を呼称する国がいくつかあります。
ちなみに豆ですが、ドイツ語表記によるスイスの正式国名は
単純に「スイス連邦」でなく「スイス誓約者同盟」です(“Schweizerische Eidgenossenschaft”)。
「Schweiz」というのも、連邦内の「シュヴィーツ州」の名に由来します。
なぜこういう風変わりな名前になったのか、
その歴史について調べてみるととっても面白いですよ^^。
Unknown
(通りすがりのデザイナー)さま、コメントありがとうございます。お返事遅れてすみませんでした。
ヘルベチカの由来、私も調べたことがあり、大変面白かったです。ひとつひとつの名前にも、やはり意味が込められているんですね。興味深いです(#^.^#)