休日の今昔
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三十数年前、某編集部で働き始めたとき、休日が少なかった。なぜなら、その当時は、日本の祝日は基本的に休まなかったからだ。そして、日曜日には行事や取材が入ることがけっこうあったので、本当に休みが少なかった。
盆休み、正月休み以外の当時の休みを挙げてみると、
―4月15日
―5月25日
―9月9日
―10月10日
記憶があいまいなので上に挙げた4日以外にあったかも知れないが、間違っていても許してもらいたい。
この4日プラス、ゴールデンウィークの5月1日、3日、5日で、5月1日はメーデー、5日は祖国光復会創立記念日という名目だった(今もそうか)。3日は何の名目で休みだったのか、ゴールデンウィークにするために仕方がないから休んでいたという感じだった。だから、カレンダーによっては、跳び跳びで休むという年もあって、悲しかったことを覚えている。
今はゴールデンウイークは基本的に日本の暦どおりに休む。だから、メーデーの日は休まない。昔は日本の労働者もメーデーは仕事せず、集会などに参加する人が多かったようだ。個人的に、メーデーは休めばよいと思っている。ちなみに「週休二日」というのもまったくなく、銀行も土曜日に営業していた。
それはさておき、昔は朝鮮学校も日本の祝日を休まなかったので、初級学校の子どもたちが、例えば秋分の日などにランドセルを背負って登校している姿を見ると可愛そうに思えたものだ。
日本の祝日も休むようになったのはいつからだろうか、あまり記憶にないのだが、20年以上前だと思う。日本の祝日でも休まない日はあるのだが、日本の祝日と朝鮮の祝日の両方を休むようになり、ずいぶんとお得感が増えた。さらに、昔は2月16日、旧正月、秋夕は休みではなかったのに、いつの間にか休みになったので、さらに休みが増えた。
朝鮮学校の子どもたちが日本の祝日に学校に通わなくなって、いろんな意味でよかったと思う。
昨日は4月15日で休みだった。日本社会が休みでないときに、こちらだけ休むのは非常に気持ちがいい。休日混んでいる人気スポットにも、比較的ゆったりと行けたりする。今はあまり聞かないが、こちらだけの休みに東京ディズニーランドに行くと、同胞カップルがたくさん目撃されたという。私には無縁だったけれど。
昨日の休みは、おかげさまで有意義にゆっくりと休むことができた。(k)